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文献詳細

雑誌文献

生体の科学65巻4号

2014年08月発行

特集 古典的代謝経路の新しい側面

AMPKを中心としたエネルギー代謝のクロストーク機構

著者: 中津祐介1 浅野知一郎1

所属機関: 1広島大学大学院医歯薬学総合研究科 創生医科学専攻 探索医科学講座

ページ範囲:P.290 - P.293

文献概要

 生体のエネルギー代謝は厳密に制御されている。摂食時に働くシグナル経路として,最も代表的なものはインスリンシグナルであろう。インスリンは肝・筋・脂肪などに働き,肝臓では糖新生系の抑制,筋肉や脂肪ではGlucose transporter 4(Glut4)による糖取り込みの促進などを行い,細胞内にエネルギーを蓄える方向に働く。一方,空腹時や運動時など,低エネルギー状態で働く代表的な因子として,AMP-activated protein kinase(AMPK)が挙げられる。当初,AMPKの役割は視床下部での摂食調節や筋肉での役割に焦点が当てられていたが近年の精力的な研究により,多くの基質をリン酸化することで,ダイナミックにエネルギー代謝を制御していることが明らかとなりつつなる。本稿ではAMPKの役割を中心に,そのエネルギー代謝制御機構の知見を紹介したい。

参考文献

13:251-262, 2012
472:230-233, 2011
332:1433-1435, 2011
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13:376-388, 2011
331:456-461, 2011
16:104-112, 2012
. 50:407-419, 2013

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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