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文献詳細

雑誌文献

生体の科学66巻1号

2015年02月発行

文献概要

特集 脳と心の謎はどこまで解けたか

習慣の神経メカニズム

著者: 吉田純一1 礒村宜和12

所属機関: 1玉川大学大学院脳科学研究科 2玉川大学脳科学研究所

ページ範囲:P.14 - P.18

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 新しいパソコンを買ったとき,キー配列が以前のものと違って戸惑ったことはないであろうか。そんなとき,最初は若干ぎこちない操作になってしまう。しかし,そのパソコンを使い続けているといつの間にか滑らかにキー操作ができるようになり,そのキー配列でタイプすることが習慣になってくる。だが,あまりにそのキー配列に慣れすぎてしまうと,別のパソコンを使うときにいつもの癖が出てしまい困ってしまうこともある。例えば,Ctrlキーを押そうとしてFunctionキーを誤打してしまう,といった具合である。
 学習した行動が習慣化されることで,われわれはそれほど意識せずとも,正確で素早い行動ができるようになる。一方で,習慣化された行動が固定化してしまい,いわば癖になってしまうと,柔軟に行動を変化させることが難しくなる。行動を習慣にするメカニズムは,われわれの生活を効率的にしてくれるものであるが,適切な制御を欠けば著しい弊害にもなる。

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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