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文献詳細

雑誌文献

生体の科学66巻1号

2015年02月発行

文献概要

特集 脳と心の謎はどこまで解けたか

やる気─内発的動機づけの神経科学

著者: 村山航12 松元健二2

所属機関: 1 2玉川大学脳科学研究所

ページ範囲:P.19 - P.23

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 やる気の問題は多くの人の心を悩ますところである。“生徒のやる気がなくて困っている”“部下のやる気をもっと高めたい”という話はよく聞くし,“自分のモティベーションをどのように保てばいいのか”という悩みも多いし,私自身もよく悩む。どうしたらやる気を高めることができるのであろうか。この問いに対して,つい最近までの神経科学の答えはシンプルであった。それは“外的な報酬を与えればよい”である。外的な報酬とは,金銭や食べ物などのことである。こうした外的な報酬は,脳内の報酬系(図1)を賦活させ,外界への注意を促進し,やる気を高める作用があることが多くの研究で明らかになっている1,2)。実際,神経科学の研究で“動機づけを操作する”と言うと,被験者を空腹にさせたり,お金を与えたりすることがほとんどである3,4)

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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