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文献詳細

雑誌文献

生体の科学66巻1号

2015年02月発行

文献概要

特集 脳と心の謎はどこまで解けたか

予測─大脳新皮質のベイジアンフィルタ仮説

著者: 船水章大1 銅谷賢治1

所属機関: 1沖縄科学技術大学院大学神経計算ユニット

ページ範囲:P.33 - P.37

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 われわれの脳は目,耳,鼻などへの感覚入力から自らの運動出力まで,不確実な情報から状況を予測・推定し行動を決定する。心理物理学の研究で,人間や動物の状況予測は不確実性を最適に扱うベイズ推定に従うことが示唆されている1,2)。ベイズ推定は現在の状況sの推定を,経験した感覚情報xで更新・修正する。
 Psx)= PxsPs)/∫PxsPsdsPxsPs)…(1)
 ここで,Ps)は状況sがどれだけありうるかを表す事前確率,Pxs)は状況sのもとで感覚xがどれだけ起こりうるかに応じた尤度,Psx)はその両者の統合による状況sの事後確率を表す。式1は,単一の感覚情報による推定だが,実世界では時々刻々と得られる感覚情報をもとに,変化する状況を予測し推定することが重要である。これは逐次的な推定様式を持つ,ベイジアンフィルタ(Bayes filter)で実装できる2)

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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