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文献詳細

雑誌文献

生体の科学66巻1号

2015年02月発行

文献概要

仮説と戦略

転写ファクトリー仮説

著者: 井上剛1 和田洋一郎23

所属機関: 1バージニア大学腎臓内科 2東京大学アイソトープ総合センター 3東京大学先端科学技術研究センターシステム生物医学

ページ範囲:P.82 - P.90

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 次世代高速シークエンサーの発達・普及とそれを用いた手法の開発によって,核内で起こっている様々な現象を観察することが可能となった。転写のメカニズムについても新しい知見が得られつつある。われわれは長年にわたる動脈硬化にかかわる遺伝子発現メカニズムの研究を通じて,従来大腸菌で考えられていたように,RNAポリメラーゼがDNAの上を滑りながら転写を行うモデルではなく,哺乳類ではRNAポリメラーゼがたくさん集まっている“工場”にDNAが取り込まれてRNAが作られるというモデルを提唱している。本稿では,これまでわれわれが得てきた知見を中心に転写ファクトリー仮説に関して概説する。

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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