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文献詳細

雑誌文献

生体の科学66巻2号

2015年04月発行

文献概要

特集 使える最新ケミカルバイオロジー B.核酸のケミカルバイオロジー

新規人工核酸SNAを用いたRNAイメージング

著者: 樫田啓1 村山恵司1 浅沼浩之1

所属機関: 1名古屋大学大学院工学研究科物質制御工学専攻

ページ範囲:P.145 - P.150

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 RNAはこれまで遺伝情報の単純な仲介役であると考えられてきたが,近年タンパク質に翻訳されない数多くのノンコーディングRNA(ncRNA)が存在していることが明らかとなった。現在では8万種を超えるncRNAが知られており,細胞分化や発生など幅広い機能を持つことが明らかとなっている1)。細胞内においてRNAを可視化することができれば,これらのRNAが細胞内において果たしている機能や,その作用機序の解明が期待できる。細胞内におけるRNAを可視化する手法としては,これまでに蛍光性タンパク質を用いる手法や蛍光ラベル化したRNAを用いる手法などが報告されている。それに対し,筆者らは人工核酸であるセリノール核酸(serinol nucleic acid;SNA)を用いたRNA検出について研究を行ってきた。本稿ではこのSNAの天然核酸認識能およびそれを利用したRNA検出プローブの開発について述べる。

参考文献

. 114:3224-3265, 2014
. 10:841-854, 2002
. 50:1285-1288, 2011
. 14:303-308, 1996
. 19:14151-14158, 2013

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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