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特集 使える最新ケミカルバイオロジー C.化合物の標的同定法
化合物の標的タンパク質を検出するための技術
著者: 叶直樹1
所属機関: 1東北大学大学院薬学研究科創薬化学専攻合成制御化学分野
ページ範囲:P.156 - P.162
文献購入ページに移動 生物活性を有する有機化合物は,生体に存在する何らかの分子と相互作用することで生物活性を発現する。化合物が相互作用する相手となる生体内標的は,DNAやRNAなどの核酸や糖鎖などの高分子から,脂質や金属イオンなどの小さな分子・イオンに至るまで多種多様であるが,その中でもタンパク質は生物活性化合物の標的分子として重要な一群を占めている。一口にタンパク質と言っても,レセプターやトランスポーターから酵素,細胞骨格タンパク質など多岐にわたるが,これらのタンパク質に特異的に結合して機能を亢進・阻害する多くの化合物が疾病治療薬として臨床で用いられていることからも,標的分子としてのタンパク質の重要性は明らかである。
本稿では,生物活性化合物の標的探索・同定法の現状を概説した後,生物活性化合物と標的タンパク質の直接的結合を検出するための技術・手法に焦点を絞って解説する。特に後半で紹介する技術や手法の開発はわれわれを含めた日本人研究者が大きく貢献しているため,その成果を中心に紹介する。
本稿では,生物活性化合物の標的探索・同定法の現状を概説した後,生物活性化合物と標的タンパク質の直接的結合を検出するための技術・手法に焦点を絞って解説する。特に後半で紹介する技術や手法の開発はわれわれを含めた日本人研究者が大きく貢献しているため,その成果を中心に紹介する。
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