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文献詳細

雑誌文献

生体の科学66巻3号

2015年06月発行

文献概要

特集 進化と発生からみた生命科学

呼吸器系の進化

著者: 辰巳徳史1 岡部正隆1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学解剖学講座

ページ範囲:P.208 - P.211

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 生命活動に必要な酸素を外界から取り入れ,体内で産生された炭酸ガスを排出するための一連の器官を総称して“呼吸器系”と呼ぶ。現存する多くの水棲脊椎動物の呼吸器官は鰓であるのに対し,陸棲脊椎動物,すなわち四肢動物は肺を使って呼吸を行っている。この呼吸器系の進化は,水中から陸上へ進出を果たすのに必須な非常に重要な変化であり,これまで進化学,比較形態学,発生学などの分野において,その変遷を紐解く研究が盛んに行われてきた。近年のシークエンス技術の進歩によって,種間の遺伝子情報の比較が容易となり,これに関する新たな知見が得られつつある。この稿では,呼吸器系の進化と,肺と鰾の関係について紹介する。

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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