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特集 進化と発生からみた生命科学
全ゲノム重複に伴うシス調節配列の進化
著者: 荻野肇
所属機関: 1長浜バイオ大学バイオサイエンス学部アニマルバイオサイエンス学科 2長浜バイオ大学大学院バイオサイエンス研究科
ページ範囲:P.256 - P.260
文献購入ページに移動これまでの研究によれば,全ゲノム重複は5億5千万年以上昔,脊椎動物の祖先種がナメクジウオなどの頭索類と分岐した後で,かつヤツメウナギなどの円口類と分岐する前に2回起きたと考えられている2-3)(R1およびR2,図1)。その後,肺魚やシーラカンス,四肢動物を含む肉鰭類が分岐した後,条鰭類に含まれる真骨類(ゼブラフィッシュやメダカのような,一般的なサカナ)の祖先種においてもう一度起きた(R3)4)。本稿では,これら全ゲノム重複に伴うシス調節配列の進化について,最近の知見を紹介する。
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