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増大特集 細胞シグナル操作法 Ⅰ.分子からみたシグナル操作法 2.Gタンパク質
三量体Gタンパク質
著者: 堀部修平1 伊東広1
所属機関: 1奈良先端科学技術大学院大学バイオサイエンス研究科分子情報薬理学
ページ範囲:P.400 - P.401
文献購入ページに移動GαはGαs,Gαi,Gαq,Gα12/13の四つに大別され,それぞれ下流因子が異なる(図)。Gタンパク質がそれぞれの下流因子を活性化することによって,細胞遊走や神経伝達物質の放出,遺伝子発現など,様々な細胞応答に関与する。
Gタンパク質の活性はGDP-GTP交換反応を促進するGEF(guanine nucleotide exchange factor)と,GTPase活性を高めるGAP(GTPase activating factor)により制御される。GPCRがGEFとして働くのに対して,RGS(regulator of G protein signaling)が三量体Gタンパク質のGAPとして働く。近年,Ric-8と呼ばれる非受容体型のGEFの存在も明らかとなった。また,Ric-8はGαのユビキチン化を抑制する1)。Gタンパク質シグナルの制御の一端として,ユビキチン化を介したプロテアソーム系によるGタンパク質の量的な調節機構が判明した。
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