文献詳細
増大特集 細胞シグナル操作法
Ⅱ.機能からみたシグナル操作法 1.遺伝子・ゲノム
スプライシング
著者: 大江賢治1 飯田慶2 萩原正敏3
所属機関: 1京都大学大学院学際融合教育研究推進センター健康長寿社会の総合医療開発ユニット(LIMS) 2京都大学大学院医学研究科医学研究支援センター 3京都大学大学院医学研究科形態形成機構学
ページ範囲:P.470 - P.471
文献概要
一方,化合物で特定のエクソンのスプライシングだけを特異的に操作することの難易度は高い。スプライシング反応は様々な制御配列によって複雑な制御を受けており,また,制御蛋白質が細胞や組織によって異なるためである。この難題を打開するために,ハイスループットシークエンサーなどを用いて様々な種類の細胞において化合物が作用するエクソンを網羅的に同定し,化合物ごとのスプライシング操作ルールを解明する研究が必要不可欠である。化合物によるスプライシング操作ルールの解明は,細胞におけるスプライシング制御の解明に寄与するだけでなく,スプライシング異常に起因する疾患の治療薬の開発へとつなげることができる。
参考文献
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