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増大特集 細胞シグナル操作法 Ⅱ.機能からみたシグナル操作法 2.タンパク質の一生
SUMO化
著者: 魚住直毅1 斉藤寿仁2
所属機関: 1熊本大学理学部理学科生物学コース 2熊本大学大学院自然科学研究科複合新領域科学
ページ範囲:P.498 - P.499
文献購入ページに移動SUMO化やポリSUMO化されたタンパク質の解析から,(V/I/L)KxEのアミノ酸配列中のK残基がSUMO化されやすいことがわかっている。また,SUMOと相互作用するタンパク質のアミノ酸配列の比較から,SUMOと親和性の高いSIM(SUMO-interacting motif)配列の存在が推定されている。SIM配列にはバリエーションがあるものの,タンパク質のβ構造中に(V/I/L/F/Y)(V/I)DLTといった配列があるとSIMとして機能する可能性が高いとされている。SUMO化されたタンパク質とSIM配列を有するタンパク質の間では,SUMO-SIM相互作用によりタンパク質相互作用ネットワークが形成される。また,SUMO化やポリSUMO化がタンパク質複合体を分散させたり,タンパク質とDNAの相互作用を変化させたり,他の翻訳後修飾(リン酸化やユビキチン化)との連携や協調関係に影響を及ぼすことも報告されている(図B)。
一方,SUMO化やポリSUMO化されたタンパク質は,脱SUMO化酵素SENP(SUMO-specific protease)などにより,未修飾状態に変換される。SUMO化は細胞内で動的に制御される翻訳後修飾である。
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