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文献詳細

雑誌文献

生体の科学66巻5号

2015年10月発行

文献概要

増大特集 細胞シグナル操作法 Ⅱ.機能からみたシグナル操作法 2.タンパク質の一生

オートファジー

著者: 斉藤哲也1 小松雅明2

所属機関: 1東京大学大学院新領域創成科学研究科 2新潟大学大学院医歯学総合研究科分子遺伝学

ページ範囲:P.502 - P.503

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 オートファジーは,細胞質に出現した隔離膜が細胞質成分を取り囲みオートファゴソームが形成される過程と,オートファゴソームがリソソームと融合し細胞質成分が加水分解酵素により分解される二つの連続した過程から成る(図A)。オートファゴソーム形成は一連のオートファジー関連遺伝子(autophagy-related genes;Atgs)産物により厳密に制御されている。この分解経路は栄養飢餓により著しく誘導され,アミノ酸プールの維持を担うことにより栄養飢餓時に必要なタンパク質の合成やエネルギー供給に寄与する。また,機能消失したミトコンドリアなどの細胞毒性を発揮する構造体が細胞内に出現した場合,オートファジーはそれらを選択的,積極的に排除し,細胞の恒常性維持を担う。

参考文献

. 140:313-326, 2010
. 8:445-544, 2012
. 131:1149-1163, 2007
. 15:1101-1111, 2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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