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増大特集 細胞シグナル操作法 Ⅱ.機能からみたシグナル操作法 3.細胞の動態
アポトーシス
著者: 鈴木淳1
所属機関: 1大阪大学免疫学フロンティア研究センター
ページ範囲:P.518 - P.519
文献購入ページに移動 アポトーシスは細胞死の一種であり,炎症を惹起する細胞死であるネクローシスとは区別される。その特徴としては,DNAの断片化,核の凝縮,小疱形成(ブレビング),細胞の収縮,リン脂質の一種ホスファチジルセリンの露出などがある。また,食細胞による貪食を促すためのシグナル,抗炎症的に働くシグナルを細胞外に放出することも知られている。アポトーシスは細胞表面のデスレセプター刺激を介した外因性シグナル1),ミトコンドリア経路の刺激を介した内因性シグナル2)によって誘導される(図)。培養細胞においては,アポトーシスを誘導後,長時間経った細胞では二次的ネクローシスが誘導されることが知られている。これは細胞の膨張後の破裂,それに伴う細胞内容物の放出などが挙げられる。本稿では,アポトーシスを誘導するための種々の刺激,その評価法などを解説する。
参考文献
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