脳の機能のなかで記憶は,最も基本的で重要な機能であると言える。脳科学の研究の歴史においても,パブロフの条件学習の発見に始まり,一昨年度にノーベル生理学・医学賞を受賞したO'KeefeとMoser夫妻らの海馬における場所細胞の発見に至るまで,記憶の研究は脳科学を推進する大きな原動力になってきた。
学習において,脳の神経回路にどのような変化が起こるのかについて初めて深い考察をしたのは,カナダの心理学者Donald Olding Hebb(1904-1985)である。Hebbは,『The Organization of Behavior:A Neuropsychological Theory』(John Wiley & Sons, Inc., New York,1949)*という本において以下のような一連の予言を行った。これは,現在“Hebbの規則”と呼ばれている。
雑誌目次
生体の科学67巻1号
2016年02月発行
雑誌目次
特集 記憶ふたたび
特集「記憶ふたたび」によせて フリーアクセス
著者: 岡本仁
ページ範囲:P.2 - P.3
1.シナプスと記憶─シナプスと核の間の二方向性シグナリングの意義
著者: 酒井一輝 , 金亮 , 奧野浩行 , 尾藤晴彦
ページ範囲:P.4 - P.8
“ハードウェアとしての脳”は,種を越えた普遍的原理に基づき形成・組織されている。一方,万人が共通の脳構造を保持するにもかかわらず,脳に実装されたソフトウェアにより,個々の脳ではユニークな思考,情動,行動が創発される。普遍的な構造にユニークな機能が備わるメカニズムを明らかにすることは,脳科学の大きな課題の一つである。
2.シナプスの可塑性と構造可塑性の分子機構
著者: 細川智永 , 林康紀
ページ範囲:P.9 - P.12
記憶の獲得とは,外界の情報を脳内に保存する行為にほかならない。記憶の獲得以前と以降で脳内に起こった変化は,現在では記憶痕跡と呼ばれる学習時に同期活動した特定のニューロン集団として捉えられ,これらのニューロン集団がシナプスを介して強く結ばれることで記憶が獲得されると考えられている。これはシナプスの持つ可塑性(plasticity),すなわち刺激に応答して永続的な変化を起こす性質を基盤として実現されているため,シナプス可塑性はシナプスレベルの記憶痕跡とも表現される。そこで本稿では,シナプス可塑性と記憶について,その分子機構を中心に最新の知見を紹介したい。
3.ショウジョウバエだからわかる学習記憶のメカニズム
著者: 長野慎太郎 , 齊藤実
ページ範囲:P.13 - P.16
William Quinnが1974年に,ショウジョウバエ(以下,ハエ)でも古典的連合学習が成立することを示してから40年が経つが1),ハエの記憶研究の流行も少しずつ変化してきた。当初は,遺伝子変異体を用いたスクリーニング実験から記憶関連分子を同定するフォワードジェネティクスが主流であった。これらの研究により,転写因子CREBを初めとするcAMP経路がハエで見つかり,哺乳類でも同様であることが明らかになってきた。近年では,フォワードジェネティクスを用いた記憶関連分子検索よりも,既知の分子群が記憶形成や保持の過程においてどのように機能するか,RNAiなどに代表されるリバースジェネティクス的手法を用いて解析することが主流になっている。更には,分子レベルのメカニズムだけでなく,神経回路網や神経の可塑性といった細胞レベルのメカニズムに注目する研究が非常に増えている。
哺乳類とハエを比較すると,脳の構造が全く異なるため,一見,哺乳類と共通する知見を得ることは難しいように見える。しかし,ハエだからこそ見えてきた新しい学習記憶機構が複数あり,ハエを用いるメリットは確実に存在する。本稿ではハエを用いた記憶研究だからこそ見えてきた新しい知見について紹介していく。
4.線虫の微小神経回路による学習と記憶
著者: 國友博文 , 飯野雄一
ページ範囲:P.17 - P.21
学習・記憶のしくみは,神経系を持つあらゆる動物が備え持つ生存のための適応戦略である。最も基本的な連合学習のしくみであるパブロフの古典的条件付けでは,動物が条件刺激と無条件刺激との関係を学習することによってその後の行動が変化する。神経系のどこで変化が起こっているかは,単純な神経系を用いることにより明確にできると期待される。本稿で紹介する線虫
5.記憶痕跡とメモリーアロケーション
著者: 佐野良威 , 大川宜昭 , 鈴木章円 , 井ノ口馨
ページ範囲:P.22 - P.26
記憶痕跡とは,20世紀初頭にドイツの生物学者Richard Semonにより唱えられた言葉であり,学習時に活動した特定の神経細胞集団(セルアセンブリ)という形で脳内に残った物理的な痕跡のことを指す。1949年にカナダの心理学者Donald Hebbが提唱したセルアセンブリ仮説によると,脳内には記憶時の刺激に応答して活動する神経細胞群が存在するが,それらの活動した神経細胞群は強いシナプス結合で結ばれ,セルアセンブリを形成し,記憶はその中に符号化して蓄えられると想定されている1)。つまり記憶は,学習時に繰り返し活動した神経細胞のセットという形で脳の中に保存され,何らかのきっかけでこのセルアセンブリに属する一部の神経細胞が活動すると,強いシナプス結合で結ばれたセルアセンブリ全体が活動し,その結果として記憶が想起されると考えられている(図1)。特定のセルアセンブリから形成される神経細胞ネットワークが“記憶痕跡”の物理的な実体である。
6.Optogeneticsによる記憶の操作
著者: 仲柴俊昭
ページ範囲:P.27 - P.31
記憶メカニズムについて従来の研究方法は,脳機能イメージングによって活動変化を起こす領域を見つけ出し,また,動物で特定領域の傷害や神経回路の機能欠損によって責任領域・神経回路を決めることが主流であった。更に,同定された領域・回路内にあるニューロンの活動,シナプス伝達効率,スパイン形態などの変化が動物の行動変化と相関関係があることをもって,これらの変化が記憶形成の素過程であると結論付けてきた。しかし,以下の二つの重要な点について検証を行わずにきた記憶研究者は,記憶メカニズムの本質に迫るためには従来の方法では不十分であることを痛切に感じていた。
①散らばって存在している記憶にかかわるニューロンを直接操作して,記憶を操作できるか?
②記憶の素過程と考えられる現象が,記憶にかかわるニューロンで実際に生じているのか?
本稿では,Optogeneticsと神経活動に依存したニューロン標識の手法を組み合わせて前述の問題をエレガントに解決し,これまでにないレベルで記憶メカニズムについて新しい知見と研究手法を提供した,RIKEN-MIT神経回路遺伝学センター利根川進研究室において行われた研究を中心に紹介する。これらの研究はNature Neurosci誌が世界の著名な神経科学者達に対して行ったアンケートで,Optogenetics導入後の10年間でその技術を最も効果的に用いた研究として多数の研究者から選ばれている1)。
7.セル・アセンブリと記憶
著者: 櫻井芳雄
ページ範囲:P.32 - P.36
セル・アセンブリ(cell assembly)とは,心理学者Donald O. Hebbが1949年に仮説として提唱した神経細胞(ニューロン)の機能的集団である1)。ニューロン活動の記録もできなかった時代に心理学的考察から生まれた仮説が,現在もなお,というよりも現在更に,いっそう注目され,記憶の神経科学を牽引している。
8.霊長類大脳皮質における長期記憶の情報処理メカニズム
著者: 竹田真己
ページ範囲:P.37 - P.41
これまで多くの神経心理学的研究,電気生理学的研究や脳機能イメージング研究の結果から,脳の各領域が担う認知機能の情報処理についての理解が進んできた。しかし,こうした各脳領域単位の機能的役割だけでは認知機能の脳内メカニズムの全容が明らかになったとは言い難く,皮質カラムに存在する局所神経回路から脳領域間にまたがる神経回路まで,異なる空間スケールの神経回路が担う情報処理を解明する必要がある。この異なる空間スケールの神経回路が担う情報処理は個々に独立したものではなく,相互に密接にかかわっていると考えられる。すなわち,ニューロンの発火特性と他ニューロンへのシナプス結合特性が局所神経回路を構成することで,その脳領域に割り当てられた機能を実現し,更に脳領域間で情報連絡をすることで認知機能を実現するという仮説である。
記憶システムに焦点を絞って考えると,内側側頭葉を外科的に切除したために宣言的記憶に障害が起こったH.M.氏の報告1)以来,脳損傷患者や動物モデルを用いた神経心理学的研究が盛んに行われ,特定の脳領域が記憶の形成に果たす役割が調べられてきた。こうした研究から,宣言的記憶は最終的に側頭葉連合野に貯蔵されるという仮説が提唱されている2)。本稿では,視覚的長期記憶の貯蔵庫である側頭葉に焦点を絞り,宣言的記憶の一種である視覚性連合記憶の神経メカニズムについて,異なる空間スケールの神経回路が担う情報処理,およびスケールの異なる回路が機能連絡するための作動原理について述べる。
9.オペラント条件づけで脳を探る
著者: 相馬祥吾 , 川端政則 , 礒村宜和
ページ範囲:P.42 - P.46
われわれを含め動物は,自らの行動によって望ましい結果が得られた場合は,その行動を繰り返し,望ましくない結果が得られた場合は,その行動を回避するようになる。このような学習はオペラント学習と呼ばれ,多様に変化する環境で生きていくために必須の能力である。本稿では,オペラント条件づけを利用した行動実験課題を動物に学習させることで,脳の様々な情報処理を解明しようとする最新の研究について解説する。
10.ストレスと認知機能
著者: 多田敬典 , 高橋琢哉
ページ範囲:P.47 - P.50
“ストレス社会”と呼ばれる現代において,生体への重篤なストレスの負荷はうつ病や不安障害など多くの精神神経障害の引き金とされている。それらの多くは,人生の早期に発症して生涯治療が必要になるため,大変大きな社会的問題とされている。そのため,ストレスを克服することは,“ストレス社会”に生きるわれわれにとって重要な命題の一つである。しかしながら,生体に対するストレスの影響を客観的な指標で示すことは非常に困難である。実際に,ストレスを引き起こすストレス刺激(ストレッサー)は,物理的なものから心理的なものまで様々なレベルで数多く存在する。
現在のところ,記憶や認知機能などにおいて,ストレスは認知機能の生体パフォーマンスを向上させたり,逆に低下させたりと,生体への影響を大きく左右することが知られている。実際,適度なレベルのストレス刺激は,認知機能向上などに対し正の効果を示す。一方で,閾値を超えたトラウマ体験や慢性的な生体へのストレス刺激は,うつ病や認知症など,様々な脳認知機能障害を引き起こす。このように,ストレス刺激の強度や負荷時間の変化が認知・記憶機能へ与える影響は逆U字型の関係性を示すため,適度なストレスレベルを維持することが生命維持に必要である(図1)1-3)。
11.痛みから捉える情動記憶の神経回路基盤
著者: 渡部文子
ページ範囲:P.51 - P.55
ヒトや動物は,敵や危険なもの,痛み,脅威(threat)などを経験した場所や関連するシグナルに対しては,考える間もなく恐怖が生じ,逃避行動へと駆り立てられる。一方,ヒトでも動物でも,自己の欲求を満たすようなシグナルには正の情動が生じ,それに対して接近行動が生じる。このように,情動には外界から入ってきたシグナルの“価値”に応じて,自らの行動を強力に駆動する力がある。われわれはこの力を利用して,普段健康な状態では内的状態や外的環境をダイナミックに統合し,その場にふさわしい行動を柔軟に選択しているのであろう。
チャールズ・ダーウィンは『人間と動物における情動の表現』の中で,情動を「非常事態にさらされた生物が,適切に対処し,生存の可能性を増加させるためのもの」と定義した。このように考えると,情動は,個体の生存確率を上げる進化的産物であるとも言える。確かに「この場所では以前危険な目にあったから,避けたほうがいいかなあ」などと考えている間に敵に見つかってしまう個体より,「なんだかわからないけどその場所に行こうとすると手や足がすくんで動けない」といった個体のほうが,サバイバルチャンスは高いであろうことは想像に難くない。
12.夢を生じるレム睡眠やノンレム睡眠の記憶学習における役割
著者: 柏木光昭 , 林悠
ページ範囲:P.56 - P.60
われわれ人間は,一生のおよそ1/3を眠って過ごす。睡眠中は外部からの感覚刺激がシャットアウトされ,外敵から身を守ることが難しくなる。それにもかかわらず,動物はなぜリスクを冒してまで眠るのであろうか? 眠ることのできない状況に置かれたラットは,次第に毛が抜け落ち,やせ細り,2-3週間で死に至った1)。人間でも,眠ることができなくなり死に至る,家族性致死性不眠症という遺伝病がある。このような事実から,睡眠は生命の維持に必要不可欠なものであると考えられる。しかしながら,不眠により死に至る原因はよくわかっていない。「なぜ眠るのか?」というシンプルな問いに対して,まだ明確な答えはなく,脳科学最大の謎の一つである。
13.匂いの学習記憶─覚醒睡眠サイクルと情動の役割
著者: 山口正洋
ページ範囲:P.61 - P.65
生き物にとって嗅覚は,生存にかかわる行動を左右する根源的な感覚である。動物は匂いをたよりにえさを探し,交尾相手を見つけ,捕食者から身を守る。このような匂いに基づいた行動には先天的に獲得されたものもあるが,動物は変わりゆく匂い環境に適応して適切な行動をとるよう学習を繰り返すことで,生存のチャンスを増大させている。嗅覚の学習記憶は,個体維持,種の繁栄に欠くべからざるものである。
感覚入力が行動に直結するという特性に対応して,嗅覚入力が行動発現に至る神経回路は他の感覚系にくらべてより直接的である。また,嗅覚系では大人になっても新しい神経細胞が生まれているなど,非常に高い可塑性を有している。これらのことから嗅覚神経系は,外界の状況変化に適応するため,神経回路がどのように可塑的に変化して新たな行動を学習記憶しているのかを明らかにするうえで非常によいモデル系と考えられる。
14.Hippocampal region CA2:At the interface of memory and social behavior─海馬のCA2領域は,記憶と社会的行動のつなぎ目として働く
著者:
ページ範囲:P.66 - P.70
海馬のなかで,歯状回やCA3と呼ばれる部分は,どこで何がいつ起こったかの記憶(エピソード記憶)にかかわり,記憶する対象を細かく峻別したり,逆に不完全な記憶を補って想起したりするのに重要な役割を果たすことがわかってきている。一方,海馬が,相手との社会的関係の記憶にどのようにかかわっているのかは明らかでなかった。CA2領域は,海馬の他の領域とだけではなく,視床下部の室傍核や乳頭上核からの入力を受け,中隔核と双方向的に結合している。これらの核は,社会的行動とかかわりが深いバソプレッシン,オキシトシン,サブスタンスPなどを発現していることから,CA2の社会的記憶とのかかわりが示唆された。実際,遺伝子操作を使って,CA2でのバソプレッシン受容体を取り除いたり,CA2の出力を遮断したマウスは,空間や状況の学習には全く障害がなかったが,これまでに出会ったことがあるマウスと,そうでないマウスを区別するための社会的記憶が障害された。社会的行動に障害を伴う精神疾患において,海馬の活動異常やCA2内の神経細胞の異常がみられていることから,人間においても,CA2と社会的記憶とのかかわりが示唆されている。
15.社会的記憶が“異性の好み”を生み出す神経機構
著者: 奥山輝大 , 竹内秀明
ページ範囲:P.71 - P.75
ヒトにおいて恋愛や結婚は人生を彩る重大なイベントであり,生物として子孫を残すうえでも重要な意味を持つ。これまでに,心理学分野で異性を配偶相手として選択するヒトの基準や,異性を魅力的に感じる基準について数多くの研究が行われてきた。例えば,ヒトの顔に着目した研究では,ヒト集団の特徴を平均化した“平均顔”が異性から魅力的に見えるという仮説がある1)。また,ヒト以外の動物でも“外見”が異性の好みの基準になることがある。例えば,熱帯魚の一種であるグッピーのメスは,尾のオレンジ色の斑点の大きさと数を基準にして配偶相手を選択する2)。また,コクホウジャクという鳥のオスは,繁殖期になると尾羽の一部が50センチ程度伸びるが,メスはこの尾羽の長さを基準に配偶相手を選択する3)。このように,魚類・鳥類からヒトまで,“外見”が異性の魅力に強い影響を与える。しかしながら,われわれヒトも“外見”だけで配偶相手を決めないように,幾つかの動物において,社会的経験や個体の記憶が“異性の好み”に影響を与えることがわかってきた。本稿の前半では,社会的な記憶・経験が“異性の好み”に影響を与える例を,魚類から霊長類まで幅広く紹介する。また,2014年に筆者らは分子遺伝学のモデル生物であるメダカを用いることで,社会的な記憶・経験が“異性の好み”を生み出す分子神経基盤を解明することに成功した4)。本稿の後半では,筆者らの最新の知見について紹介したい。
16.ソングバードの音声学習とその神経基盤
著者: 渡邉大
ページ範囲:P.76 - P.80
ヒトや動物は学習により様々な知識や能力を獲得するが,学習の分類も様々である。学習に他者が介在するかどうかという観点から,個体学習と社会学習という分類が可能である。前者は,洞察や試行錯誤といった個人の経験のみに基づく学習であり,後者は,他者の行動の観察や模倣,教育といった社会的な接触により獲得される。一から独力で習得すると時間や労力がかかる高度な技能や知識でも,社会学習を介することで比較的容易に獲得できる。更に,言語や生活習慣のように社会学習を通じて獲得される能力や行動は,同時代の集団だけではなく親から子へと世代を超えて伝搬されるため,子孫の認知・行動面にも大きな影響力を持つ。しかしながら,このように文化的継承に重要な役割を果たす社会学習の生物学的な基盤については不明な点が多い。
その一因として,適当な哺乳類モデル動物が存在しないことが挙げられる。社会学習がヒトに固有の学習形態というわけではない。野生動物の詳細な観察から,ヒト以外の動物の行動の中にも,個体間の情報伝達を介して他の個体から学ぶものがあると考えられている。しかしながら,通常の実験室の環境では,哺乳類モデル動物を使ってこのような社会学習を観察することは非常に困難である。
解説
がんシグナルとmicroRNA
著者: 小根山千歳
ページ範囲:P.81 - P.85
microRNA(miRNA)は,様々な細胞機能の調整に関与している短鎖ノンコーディングRNAである。miRNA遺伝子はpri-miRNAとして転写されたのち,Drosha/DGCR8により切断されpre-miRNAとなる。これがDicerによって切断されて生じる22塩基対前後の二本鎖断片のうち,一方の鎖がRNA-induced silencing complex(RISC)に取り込まれ,成熟miRNAとして標的mRNAを認識し,その翻訳や分解を制御する1)。ヒトでは2,500種以上のmiRNAが同定され,その数は今も増加している。がんにおいて,様々なmiRNAの発現が増加,あるいは減少していることから,miRNAの発現プロファイル解析は,がんの診断,分類,悪性度判定に有用であると考えられ,活発に研究されている。では,なぜがんにおいてこれらmiRNAの異常が生じるのか? また,そのがん形質に対する寄与は何であろうか? これまでに,様々なmiRNAのがん遺伝子,あるいはがん抑制遺伝子としての機能が明らかになってきた。その重要なメカニズムとして,miRNAによるシグナル伝達関連遺伝子の発現制御が挙げられる。本稿では,代表的ながん原遺伝子産物Srcを介したシグナルを制御するmiRNA群を中心に,われわれの知見を含む最新の研究を紹介する。
仮説と戦略
誘導型皮膚関連リンパ組織
著者: 小野さち子 , 椛島健治
ページ範囲:P.86 - P.90
ヒトや齧歯類において,鼻咽頭,腸管,肺などの外界と接する粘膜上皮では,T/B細胞領域を伴うリンパ組織様構造が局所に認められ,これを粘膜関連リンパ組織(mucosa-associated lymphoid tissue;MALT)と呼ぶ。このうち肺では,MALTは慢性炎症や感染症への生体反応として誘導され,これを,誘導型肺気管支関連リンパ組織(inducible bronchus-associated lymphoid tissue;iBALT)と呼ぶ。これらのリンパ組織様構造は,粘膜から侵入した抗原に対し,局所における直接かつ迅速なT/B細胞性免疫の誘導を行う1)。
1980年代に,皮膚においても皮膚関連リンパ組織(skin-associated lymphoid tissue;SALT)という概念が提唱され,皮膚局所でも抗原の獲得,プロセシング,提示が可能であり,皮膚は単に二次リンパ組織で生じた炎症反応の舞台ではなく,炎症反応開始の主座であるとの可能性が示唆された2-4)。しかしながら,皮膚では慢性アトピー性皮膚炎のような強い炎症下においても,T/B細胞領域を伴う濾胞様構造は誘導されにくく,SALTの実態は不明であった5)。
--------------------
財団だより フリーアクセス
ページ範囲:P.65 - P.65
次号予告 フリーアクセス
ページ範囲:P.91 - P.91
あとがき フリーアクセス
著者: 岡本仁
ページ範囲:P.92 - P.92
年を取ってくると,なかなかものを思い出せなくなる。人の名前も,すぐに出てこなくて,その人に関する様々なエピソードを思い出したのちに,やっと名前を思い出すことができることもしばしばである。自分の頭の巡りが遅くなった御陰で,脳の中で,記憶の棚の引き出しから,思いつく手掛りをたよりに,しまわれた正しい答えを取り出す様子を実感できるようになった気がする。ただ思い出される記憶が,本当に正しいものとは限らない。自分ではそうに違いないと確信していても,とんでもない思い違いのこともある。あるいは,近年の剽窃事件のように,“思い違い”ではなく,“思い込み”によって記憶が書き換えられたのではないかと疑われる場合さえある。記憶は,価値判断を伴っている。これも不変かどうか疑わしい。青春時代の苦い体験も,年月を過ぎれば甘味な思い出にしばしば変わる。価値観や因果律の記憶は,経年だけでなく様々な事後の体験によっても変容するのかもしれない。昨今の宗教や民族的対立や,それに伴うテロ事件などにも,外的要因による価値判断の記憶の変化が関係しているかもしれない。本特集号では,年末という大変忙しい時期にもかかわらず,執筆者の先生方には,ご自分が世界を率いている記憶研究の最前線を解説していただくことができた。上に述べた私の記憶にかかわる想像(妄想?)にも,本当はこうなんだよ,という答えを聞かせてもらえる日が近い気がする。執筆者の皆様には,深く感謝いたします。
基本情報

バックナンバー
75巻6号(2024年12月発行)
特集 新組織学シリーズⅤ:脂肪
75巻5号(2024年10月発行)
増大特集 学術研究支援の最先端
75巻4号(2024年8月発行)
特集 シングルセルオミクス
75巻3号(2024年6月発行)
特集 高速分子動画:動的構造からタンパク質分子制御へ
75巻2号(2024年4月発行)
特集 生命現象を駆動する生体内金属動態の理解と展開
75巻1号(2024年2月発行)
特集 脳と個性
74巻6号(2023年12月発行)
特集 新組織学シリーズⅣ:骨・軟骨
74巻5号(2023年10月発行)
増大特集 代謝
74巻4号(2023年8月発行)
特集 がん遺伝子の発見は現代医療を進歩させたか
74巻3号(2023年6月発行)
特集 クロマチンによる転写制御機構の最前線
74巻2号(2023年4月発行)
特集 未病の科学
74巻1号(2023年2月発行)
特集 シナプス
73巻6号(2022年12月発行)
特集 新組織学シリーズⅢ:血管とリンパ管
73巻5号(2022年10月発行)
増大特集 革新脳と関連プロジェクトから見えてきた新しい脳科学
73巻4号(2022年8月発行)
特集 形態形成の統合的理解
73巻3号(2022年6月発行)
特集 リソソーム研究の新展開
73巻2号(2022年4月発行)
特集 DNA修復による生体恒常性の維持
73巻1号(2022年2月発行)
特集 意識
72巻6号(2021年12月発行)
特集 新組織学シリーズⅡ:骨格筋—今後の研究の発展に向けて
72巻5号(2021年10月発行)
増大特集 脳とからだ
72巻4号(2021年8月発行)
特集 グローバル時代の新興再興感染症への科学的アプローチ
72巻3号(2021年6月発行)
特集 生物物理学の進歩—生命現象の定量的理解へ向けて
72巻2号(2021年4月発行)
特集 組織幹細胞の共通性と特殊性
72巻1号(2021年2月発行)
特集 小脳研究の未来
71巻6号(2020年12月発行)
特集 新組織学シリーズⅠ:最新の皮膚科学
71巻5号(2020年10月発行)
増大特集 難病研究の進歩
71巻4号(2020年8月発行)
特集 細胞機能の構造生物学
71巻3号(2020年6月発行)
特集 スポーツ科学—2020オリンピック・パラリンピックによせて
71巻2号(2020年4月発行)
特集 ビッグデータ時代のゲノム医学
71巻1号(2020年2月発行)
特集 睡眠の制御と機能
70巻6号(2019年12月発行)
特集 科学と芸術の接点
70巻5号(2019年10月発行)
増大特集 現代医学・生物学の先駆者たち
70巻4号(2019年8月発行)
特集 メカノバイオロジー
70巻3号(2019年6月発行)
特集 免疫チェックポイント分子による生体機能制御
70巻2号(2019年4月発行)
特集 免疫系を介したシステム連関:恒常性の維持と破綻
70巻1号(2019年2月発行)
特集 脳神経回路のダイナミクスから探る脳の発達・疾患・老化
69巻6号(2018年12月発行)
特集 細胞高次機能をつかさどるオルガネラコミュニケーション
69巻5号(2018年10月発行)
増大特集 タンパク質・核酸の分子修飾
69巻4号(2018年8月発行)
特集 いかに創薬を進めるか
69巻3号(2018年6月発行)
特集 生体膜のバイオロジー
69巻2号(2018年4月発行)
特集 宇宙の極限環境から生命体の可塑性をさぐる
69巻1号(2018年2月発行)
特集 社会性と脳
68巻6号(2017年12月発行)
特集 心臓の発生・再生・創生
68巻5号(2017年10月発行)
増大特集 細胞多様性解明に資する光技術─見て,動かす
68巻4号(2017年8月発行)
特集 血管制御系と疾患
68巻3号(2017年6月発行)
特集 核内イベントの時空間制御
68巻2号(2017年4月発行)
特集 細菌叢解析の光と影
68巻1号(2017年2月発行)
特集 大脳皮質—成り立ちから機能へ
67巻6号(2016年12月発行)
特集 時間生物学の新展開
67巻5号(2016年10月発行)
増大特集 病態バイオマーカーの“いま”
67巻4号(2016年8月発行)
特集 認知症・神経変性疾患の克服への挑戦
67巻3号(2016年6月発行)
特集 脂質ワールド
67巻2号(2016年4月発行)
特集 細胞の社会学─細胞間で繰り広げられる協調と競争
67巻1号(2016年2月発行)
特集 記憶ふたたび
66巻6号(2015年12月発行)
特集 グリア研究の最先端
66巻5号(2015年10月発行)
増大特集 細胞シグナル操作法
66巻4号(2015年8月発行)
特集 新興・再興感染症と感染症対策
66巻3号(2015年6月発行)
特集 進化と発生からみた生命科学
66巻2号(2015年4月発行)
特集 使える最新ケミカルバイオロジー
66巻1号(2015年2月発行)
特集 脳と心の謎はどこまで解けたか
65巻6号(2014年12月発行)
特集 エピジェネティクスの今
65巻5号(2014年10月発行)
増大特集 生命動態システム科学
65巻4号(2014年8月発行)
特集 古典的代謝経路の新しい側面
65巻3号(2014年6月発行)
特集 器官の発生と再生の基礎
65巻2号(2014年4月発行)
特集 細胞の少数性と多様性に挑む―シングルセルアナリシス
65巻1号(2014年2月発行)
特集 精神疾患の病理機構
64巻6号(2013年12月発行)
特集 顕微鏡で物を見ることの新しい動き
64巻5号(2013年10月発行)
増大特集 細胞表面受容体
64巻4号(2013年8月発行)
特集 予測と意思決定の神経科学
64巻3号(2013年6月発行)
特集 細胞接着の制御
64巻2号(2013年4月発行)
特集 特殊な幹細胞としての骨格筋サテライト細胞
64巻1号(2013年2月発行)
特集 神経回路の計測と操作
63巻6号(2012年12月発行)
特集 リンパ管
63巻5号(2012年10月発行)
特集 細胞の分子構造と機能―核以外の細胞小器官
63巻4号(2012年8月発行)
特集 質感脳情報学への展望
63巻3号(2012年6月発行)
特集 細胞極性の制御
63巻2号(2012年4月発行)
特集 RNA干渉の実現化に向けて
63巻1号(2012年2月発行)
特集 小脳研究の課題(2)
62巻6号(2011年12月発行)
特集 コピー数変異
62巻5号(2011年10月発行)
特集 細胞核―構造と機能
62巻4号(2011年8月発行)
特集 小脳研究の課題
62巻3号(2011年6月発行)
特集 インフラマソーム
62巻2号(2011年4月発行)
特集 筋ジストロフィーの分子病態から治療へ
62巻1号(2011年2月発行)
特集 摂食制御の分子過程
61巻6号(2010年12月発行)
特集 細胞死か腫瘍化かの選択
61巻5号(2010年10月発行)
特集 シナプスをめぐるシグナリング
61巻4号(2010年8月発行)
特集 miRNA研究の最近の進歩
61巻3号(2010年6月発行)
特集 SNARE複合体-膜融合の機構
61巻2号(2010年4月発行)
特集 糖鎖のかかわる病気:発症機構,診断,治療に向けて
61巻1号(2010年2月発行)
特集 脳科学のモデル実験動物
60巻6号(2009年12月発行)
特集 ユビキチン化による生体機能の調節
60巻5号(2009年10月発行)
特集 伝達物質と受容体
60巻4号(2009年8月発行)
特集 睡眠と脳回路の可塑性
60巻3号(2009年6月発行)
特集 脳と糖脂質
60巻2号(2009年4月発行)
特集 感染症の現代的課題
60巻1号(2009年2月発行)
特集 遺伝子-脳回路-行動
59巻6号(2008年12月発行)
特集 mTORをめぐるシグナルタンパク
59巻5号(2008年10月発行)
特集 現代医学・生物学の仮説・学説2008
59巻4号(2008年8月発行)
特集 免疫学の最近の動向
59巻3号(2008年6月発行)
特集 アディポゲネシス
59巻2号(2008年4月発行)
特集 細胞外基質-研究の新たな展開
59巻1号(2008年2月発行)
特集 コンピュータと脳
58巻6号(2007年12月発行)
特集 グリケーション(糖化)
58巻5号(2007年10月発行)
特集 タンパク質間相互作用
58巻4号(2007年8月発行)
特集 嗅覚受容の分子メカニズム
58巻3号(2007年6月発行)
特集 骨の形成と破壊
58巻2号(2007年4月発行)
特集 シナプス後部構造の形成・機構と制御
58巻1号(2007年2月発行)
特集 意識―脳科学からのアプローチ
57巻6号(2006年12月発行)
特集 血管壁
57巻5号(2006年10月発行)
特集 生物進化の分子マップ
57巻4号(2006年8月発行)
特集 脳科学が求める先端技術
57巻3号(2006年6月発行)
特集 ミエリン化の機構とその異常
57巻2号(2006年4月発行)
特集 膜リサイクリング
57巻1号(2006年2月発行)
特集 こころと脳:とらえがたいものを科学する
56巻6号(2005年12月発行)
特集 構造生物学の現在と今後の展開
56巻5号(2005年10月発行)
特集 タンパク・遺伝子からみた分子病―新しく解明されたメカニズム
56巻4号(2005年8月発行)
特集 脳の遺伝子―どこでどのように働いているのか
56巻3号(2005年6月発行)
特集 Naチャネル
56巻2号(2005年4月発行)
特集 味覚のメカニズムに迫る
56巻1号(2005年2月発行)
特集 情動―喜びと恐れの脳の仕組み
55巻6号(2004年12月発行)
特集 脳の深部を探る
55巻5号(2004年10月発行)
特集 生命科学のNew Key Word
55巻4号(2004年8月発行)
特集 心筋研究の最前線
55巻3号(2004年6月発行)
特集 分子進化学の現在
55巻2号(2004年4月発行)
特集 アダプタータンパク
55巻1号(2004年2月発行)
特集 ニューロンと脳
54巻6号(2003年12月発行)
特集 オートファジー
54巻5号(2003年10月発行)
特集 創薬ゲノミクス・創薬プロテオミクス・創薬インフォマティクス
54巻4号(2003年8月発行)
特集 ラフトと細胞機能
54巻3号(2003年6月発行)
特集 クロマチン
54巻2号(2003年4月発行)
特集 樹状突起
54巻1号(2003年2月発行)
53巻6号(2002年12月発行)
特集 ゲノム全解読とポストゲノムの問題点
53巻5号(2002年10月発行)
特集 加齢の克服―21世紀の課題
53巻4号(2002年8月発行)
特集 一価イオンチャネル
53巻3号(2002年6月発行)
特集 細胞質分裂
53巻2号(2002年4月発行)
特集 RNA
53巻1号(2002年2月発行)
連続座談会 脳とこころ―21世紀の課題
52巻6号(2001年12月発行)
特集 血液脳関門研究の最近の進歩
52巻5号(2001年10月発行)
特集 モチーフ・ドメインリスト
52巻4号(2001年8月発行)
特集 骨格筋研究の新展開
52巻3号(2001年6月発行)
特集 脳の発達に関与する分子機構
52巻2号(2001年4月発行)
特集 情報伝達物質としてのATP
52巻1号(2001年2月発行)
連続座談会 脳を育む
51巻6号(2000年12月発行)
特集 機械的刺激受容の分子機構と細胞応答
51巻5号(2000年10月発行)
特集 ノックアウトマウスリスト
51巻4号(2000年8月発行)
特集 臓器(組織)とアポトーシス
51巻3号(2000年6月発行)
特集 自然免疫における異物認識と排除の分子機構
51巻2号(2000年4月発行)
特集 細胞極性の形成機序
51巻1号(2000年2月発行)
特集 脳を守る21世紀生命科学の展望
50巻6号(1999年12月発行)
特集 細胞内輸送
50巻5号(1999年10月発行)
特集 病気の分子細胞生物学
50巻4号(1999年8月発行)
特集 トランスポーターの構造と機能協関
50巻3号(1999年6月発行)
特集 時間生物学の新たな展開
50巻2号(1999年4月発行)
特集 リソソーム:最近の研究
50巻1号(1999年2月発行)
連続座談会 脳を守る
49巻6号(1998年12月発行)
特集 発生・分化とホメオボックス遺伝子
49巻5号(1998年10月発行)
特集 神経系に作用する薬物マニュアル1998
49巻4号(1998年8月発行)
特集 プロテインキナーゼCの多様な機能
49巻3号(1998年6月発行)
特集 幹細胞研究の新展開
49巻2号(1998年4月発行)
特集 血管―新しい観点から
49巻1号(1998年2月発行)
特集 言語の脳科学
48巻6号(1997年12月発行)
特集 軸索誘導
48巻5号(1997年10月発行)
特集 受容体1997
48巻4号(1997年8月発行)
特集 マトリックス生物学の最前線
48巻3号(1997年6月発行)
特集 開口分泌のメカニズムにおける新しい展開
48巻2号(1997年4月発行)
特集 最近のMAPキナーゼ系
48巻1号(1997年2月発行)
特集 21世紀の脳科学
47巻6号(1996年12月発行)
特集 老化
47巻5号(1996年10月発行)
特集 器官―その新しい視点
47巻4号(1996年8月発行)
特集 エンドサイトーシス
47巻3号(1996年6月発行)
特集 細胞分化
47巻2号(1996年4月発行)
特集 カルシウム動態と細胞機能
47巻1号(1996年2月発行)
特集 神経科学の最前線
46巻6号(1995年12月発行)
特集 病態を変えたよく効く医薬
46巻5号(1995年10月発行)
特集 遺伝子・タンパク質のファミリー・スーパーファミリー
46巻4号(1995年8月発行)
特集 ストレス蛋白質
46巻3号(1995年6月発行)
特集 ライソゾーム
46巻2号(1995年4月発行)
特集 プロテインホスファターゼ―最近の進歩
46巻1号(1995年2月発行)
特集 神経科学の謎
45巻6号(1994年12月発行)
特集 ミトコンドリア
45巻5号(1994年10月発行)
特集 動物の行動機能テスト―個体レベルと分子レベルを結ぶ
45巻4号(1994年8月発行)
特集 造血の機構
45巻3号(1994年6月発行)
特集 染色体
45巻2号(1994年4月発行)
特集 脳と分子生物学
45巻1号(1994年2月発行)
特集 グルコーストランスポーター
44巻6号(1993年12月発行)
特集 滑面小胞体をめぐる諸問題
44巻5号(1993年10月発行)
特集 現代医学・生物学の仮説・学説
44巻4号(1993年8月発行)
特集 細胞接着
44巻3号(1993年6月発行)
特集 カルシウムイオンを介した調節機構の新しい問題点
44巻2号(1993年4月発行)
特集 蛋白質の細胞内転送とその異常
44巻1号(1993年2月発行)
座談会 脳と遺伝子
43巻6号(1992年12月発行)
特集 成長因子受容体/最近の進歩
43巻5号(1992年10月発行)
特集 〈研究室で役に立つ細胞株〉
43巻4号(1992年8月発行)
特集 細胞機能とリン酸化
43巻3号(1992年6月発行)
特集 血管新生
43巻2号(1992年4月発行)
特集 大脳皮質発達の化学的側面
43巻1号(1992年2月発行)
特集 意識と脳
42巻6号(1991年12月発行)
特集 細胞活動の日周リズム
42巻5号(1991年10月発行)
特集 神経系に作用する薬物マニュアル
42巻4号(1991年8月発行)
特集 開口分泌の細胞内過程
42巻3号(1991年6月発行)
特集 ペルオキシソーム/最近の進歩
42巻2号(1991年4月発行)
特集 脳の移植と再生
42巻1号(1991年2月発行)
特集 脳と免疫
41巻6号(1990年12月発行)
特集 注目の実験モデル動物
41巻5号(1990年10月発行)
特集 LTPとLTD:その分子機構
41巻4号(1990年8月発行)
特集 New proteins
41巻3号(1990年6月発行)
特集 シナプスの形成と動態
41巻2号(1990年4月発行)
特集 細胞接着
41巻1号(1990年2月発行)
特集 発がんのメカニズム/最近の知見
40巻6号(1989年12月発行)
特集 ギャップ結合
40巻5号(1989年10月発行)
特集 核内蛋白質
40巻4号(1989年8月発行)
特集 研究室で役に立つ新しい試薬
40巻3号(1989年6月発行)
特集 細胞骨格異常
40巻2号(1989年4月発行)
特集 大脳/神経科学からのアプローチ
40巻1号(1989年2月発行)
特集 分子進化
39巻6号(1988年12月発行)
特集 細胞内における蛋白質局在化機構
39巻5号(1988年10月発行)
特集 細胞測定法マニュアル
39巻4号(1988年8月発行)
特集 細胞外マトリックス
39巻3号(1988年6月発行)
特集 肺の微細構造と機能
39巻2号(1988年4月発行)
特集 生体運動の分子機構/研究の発展
39巻1号(1988年2月発行)
特集 遺伝子疾患解析の発展
38巻6号(1987年12月発行)
-チャンネルの最近の動向
38巻5号(1987年10月発行)
特集 細胞生物学における免疫実験マニュアル
38巻4号(1987年8月発行)
特集 視覚初期過程の分子機構
38巻3号(1987年6月発行)
特集 人間の脳
38巻2号(1987年4月発行)
特集 体液カルシウムのホメオスタシス
38巻1号(1987年2月発行)
特集 医学におけるブレイクスルー/基礎研究からの挑戦
37巻6号(1986年12月発行)
特集 神経活性物質受容体と情報伝達
37巻5号(1986年10月発行)
特集 中間径フィラメント
37巻4号(1986年8月発行)
特集 細胞生物学実験マニュアル
37巻3号(1986年6月発行)
特集 脳の化学的トポグラフィー
37巻2号(1986年4月発行)
特集 血小板凝集
37巻1号(1986年2月発行)
特集 脳のモデル
36巻6号(1985年12月発行)
特集 脂肪組織
36巻5号(1985年10月発行)
特集 細胞分裂をめぐって
36巻4号(1985年8月発行)
特集 神経科学実験マニュアル
36巻3号(1985年6月発行)
特集 血管内皮細胞と微小循環
36巻2号(1985年4月発行)
特集 肝細胞と胆汁酸分泌
36巻1号(1985年2月発行)
特集 Transmembrane Control
35巻6号(1984年12月発行)
特集 細胞毒マニュアル—実験に用いられる細胞毒の知識
35巻5号(1984年10月発行)
特集 中枢神経系の再構築
35巻4号(1984年8月発行)
特集 ゲノムの構造
35巻3号(1984年6月発行)
特集 神経科学の仮説
35巻2号(1984年4月発行)
特集 哺乳類の初期発生
35巻1号(1984年2月発行)
特集 細胞生物学の現状と展望
34巻6号(1983年12月発行)
特集 蛋白質の代謝回転
34巻5号(1983年10月発行)
特集 受容・応答の膜分子論
34巻4号(1983年8月発行)
特集 コンピュータによる生物現象の再構成
34巻3号(1983年6月発行)
特集 細胞の極性
34巻2号(1983年4月発行)
特集 モノアミン系
34巻1号(1983年2月発行)
特集 腸管の吸収機構
33巻6号(1982年12月発行)
特集 低栄養と生体機能
33巻5号(1982年10月発行)
特集 成長因子
33巻4号(1982年8月発行)
特集 リン酸化
33巻3号(1982年6月発行)
特集 神経発生の基礎
33巻2号(1982年4月発行)
特集 細胞の寿命と老化
33巻1号(1982年2月発行)
特集 細胞核
32巻6号(1981年12月発行)
特集 筋小胞体研究の進歩
32巻5号(1981年10月発行)
特集 ペプチド作働性シナプス
32巻4号(1981年8月発行)
特集 膜の転送
32巻3号(1981年6月発行)
特集 リポプロテイン
32巻2号(1981年4月発行)
特集 チャネルの概念と実体
32巻1号(1981年2月発行)
特集 細胞骨格
31巻6号(1980年12月発行)
特集 大脳の機能局在
31巻5号(1980年10月発行)
特集 カルシウムイオン受容タンパク
31巻4号(1980年8月発行)
特集 化学浸透共役仮説
31巻3号(1980年6月発行)
特集 赤血球膜の分子構築
31巻2号(1980年4月発行)
特集 免疫系の情報識別
31巻1号(1980年2月発行)
特集 ゴルジ装置
30巻6号(1979年12月発行)
特集 細胞間コミニケーション
30巻5号(1979年10月発行)
特集 In vitro運動系
30巻4号(1979年8月発行)
輸送系の調節
30巻3号(1979年6月発行)
特集 網膜の構造と機能
30巻2号(1979年4月発行)
特集 神経伝達物質の同定
30巻1号(1979年2月発行)
特集 生物物理学の進歩—第6回国際生物物理学会議より
29巻6号(1978年12月発行)
特集 最近の神経科学から
29巻5号(1978年10月発行)
特集 下垂体:前葉
29巻4号(1978年8月発行)
特集 中枢のペプチド
29巻3号(1978年6月発行)
特集 心臓のリズム発生
29巻2号(1978年4月発行)
特集 腎機能
29巻1号(1978年2月発行)
特集 膜脂質の再検討
28巻6号(1977年12月発行)
特集 青斑核
28巻5号(1977年10月発行)
特集 小胞体
28巻4号(1977年8月発行)
特集 微小管の構造と機能
28巻3号(1977年6月発行)
特集 神経回路網と脳機能
28巻2号(1977年4月発行)
特集 生体の修復
28巻1号(1977年2月発行)
特集 生体の科学の現状と動向
27巻6号(1976年12月発行)
特集 松果体
27巻5号(1976年10月発行)
特集 遺伝マウス・ラット
27巻4号(1976年8月発行)
特集 形質発現における制御
27巻3号(1976年6月発行)
特集 生体と化学的環境
27巻2号(1976年4月発行)
特集 分泌腺
27巻1号(1976年2月発行)
特集 光受容
26巻6号(1975年12月発行)
特集 自律神経と平滑筋の再検討
26巻5号(1975年10月発行)
特集 脳のプログラミング
26巻4号(1975年8月発行)
特集 受精機構をめぐつて
26巻3号(1975年6月発行)
特集 細胞表面と免疫
26巻2号(1975年4月発行)
特集 感覚有毛細胞
26巻1号(1975年2月発行)
特集 体内のセンサー
25巻5号(1974年12月発行)
特集 生体膜—その基本的課題
25巻4号(1974年8月発行)
特集 伝達物質と受容物質
25巻3号(1974年6月発行)
特集 脳の高次機能へのアプローチ
25巻2号(1974年4月発行)
特集 筋細胞の分化
25巻1号(1974年2月発行)
特集 生体の科学 展望と夢
24巻6号(1973年12月発行)
24巻5号(1973年10月発行)
24巻4号(1973年8月発行)
24巻3号(1973年6月発行)
24巻2号(1973年4月発行)
24巻1号(1973年2月発行)
23巻6号(1972年12月発行)
23巻5号(1972年10月発行)
23巻4号(1972年8月発行)
23巻3号(1972年6月発行)
23巻2号(1972年4月発行)
23巻1号(1972年2月発行)
22巻6号(1971年12月発行)
22巻5号(1971年10月発行)
22巻4号(1971年8月発行)
22巻3号(1971年6月発行)
22巻2号(1971年4月発行)
22巻1号(1971年2月発行)
21巻7号(1970年12月発行)
21巻6号(1970年10月発行)
21巻4号(1970年8月発行)
特集 代謝と機能
21巻5号(1970年8月発行)
21巻3号(1970年6月発行)
21巻2号(1970年4月発行)
21巻1号(1970年2月発行)
20巻6号(1969年12月発行)
20巻5号(1969年10月発行)
20巻4号(1969年8月発行)
20巻3号(1969年6月発行)
20巻2号(1969年4月発行)
20巻1号(1969年2月発行)
19巻6号(1968年12月発行)
19巻5号(1968年10月発行)
19巻4号(1968年8月発行)
19巻3号(1968年6月発行)
19巻2号(1968年4月発行)
19巻1号(1968年2月発行)
18巻6号(1967年12月発行)
18巻5号(1967年10月発行)
18巻4号(1967年8月発行)
18巻3号(1967年6月発行)
18巻2号(1967年4月発行)
18巻1号(1967年2月発行)
17巻6号(1966年12月発行)
17巻5号(1966年10月発行)
17巻4号(1966年8月発行)
17巻3号(1966年6月発行)
17巻2号(1966年4月発行)
17巻1号(1966年2月発行)
16巻6号(1965年12月発行)
16巻5号(1965年10月発行)
16巻4号(1965年8月発行)
16巻3号(1965年6月発行)
16巻2号(1965年4月発行)
16巻1号(1965年2月発行)
15巻6号(1964年12月発行)
特集 生体膜その3
15巻5号(1964年10月発行)
特集 生体膜その2
15巻4号(1964年8月発行)
特集 生体膜その1
15巻3号(1964年6月発行)
特集 第13回日本生理科学連合シンポジウム
15巻2号(1964年4月発行)
15巻1号(1964年2月発行)
14巻6号(1963年12月発行)
特集 興奮收縮伝関
14巻5号(1963年10月発行)
14巻4号(1963年8月発行)
14巻3号(1963年6月発行)
14巻1号(1963年2月発行)
特集 第9回中枢神経系の生理学シンポジウム
14巻2号(1963年2月発行)
13巻6号(1962年12月発行)
13巻5号(1962年10月発行)
特集 生物々理—生理学生物々理若手グループ第1回ミーティングから
13巻4号(1962年8月発行)
13巻3号(1962年6月発行)
13巻2号(1962年4月発行)
Symposium on Permeability of Biological Membranes
13巻1号(1962年2月発行)
12巻6号(1961年12月発行)
12巻5号(1961年10月発行)
12巻4号(1961年8月発行)
12巻3号(1961年6月発行)
12巻2号(1961年4月発行)
12巻1号(1961年2月発行)
11巻6号(1960年12月発行)
Symposium On Active Transport
11巻5号(1960年10月発行)
11巻4号(1960年8月発行)
11巻3号(1960年6月発行)
11巻2号(1960年4月発行)
11巻1号(1960年2月発行)
10巻6号(1959年12月発行)
10巻5号(1959年10月発行)
10巻4号(1959年8月発行)
10巻3号(1959年6月発行)
10巻2号(1959年4月発行)
10巻1号(1959年2月発行)
8巻6号(1957年12月発行)
8巻5号(1957年10月発行)
特集 酵素と生物
8巻4号(1957年8月発行)
8巻3号(1957年6月発行)
8巻2号(1957年4月発行)
8巻1号(1957年2月発行)