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文献詳細

雑誌文献

生体の科学67巻2号

2016年04月発行

文献概要

特集 細胞の社会学─細胞間で繰り広げられる協調と競争 Ⅳ.細胞の競争と協調の数理モデル

機械的な力を介した細胞競合の数理モデル

著者: 坪井有寿1 藤本仰一1

所属機関: 1大阪大学大学院理学研究科生物科学専攻理論生物学研究室

ページ範囲:P.159 - P.162

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 これまでに細胞競合にかかわる複数の因子が同定され,競合の勝者となる多くの因子が高い増殖活性を示すことが明らかになった。すなわち,分裂速度に差がある2種類の細胞の境界で,分裂の遅い細胞側に細胞死が誘導され,分裂の速い細胞のみが生存する。しかし,分裂速度の差を検知する細胞間相互作用の実態はいまだ不明である。そこで本稿では,細胞死に先立つ細胞や組織の力学的変形に注目し,上皮組織の数理モデルを用いて分裂速度の違いが引き起こす影響を概説する。

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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