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特集 脂質ワールド Ⅳ.種を越えた脂質の働き
ショウジョウバエのリン脂質輸送タンパク質─ユニークな形質膜のリン脂質の組成と分布
著者: 長尾耕治郎1 塩見晃史1 梅田眞郷1
所属機関: 1京都大学大学院工学研究科合成・生物化学専攻生体認識化学分野
ページ範囲:P.247 - P.251
文献購入ページに移動哺乳動物や植物,酵母の形質膜には,極性部分にコリンを有するホスファチジルコリン(phosphatidylcholine;PC)が主要なリン脂質成分として存在している。このPCは極性部分と非極性部分が占める体積のバランスが良く,シリンダー型脂質と呼ばれ,水溶液中で安定な脂質二重膜構造を形成する1)。このため,これらの生物はPCを主要なリン脂質成分とすることで安定な形質膜を形成していると考えられる。ところが,モデル生物として有用なショウジョウバエ(
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