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文献詳細

雑誌文献

生体の科学67巻5号

2016年10月発行

文献概要

増大特集 病態バイオマーカーの“いま” Ⅴ.がん

卵巣・卵管がんマーカーCA125

著者: 古屋充子1

所属機関: 1横浜市立大学医学研究科分子病理学

ページ範囲:P.462 - P.463

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 CA125はMUC16と同義の1回膜貫通型ムチンで,抗原決定基は細胞外ドメインのコアタンパク質に存在する。細胞膜近傍で切断され遊離したものは血清値として測定される。細胞外ドメインは高度にグリコシル化され,生化学構造はいまだ解明しきれていない。コアタンパク質は2-5×106Daで,N末端,タンデムリピート,C末端の三つのドメインに大別される。CA125はがん細胞同士や腹膜中皮との接着,免疫細胞とのクロストークなどに関与する。健常な結膜,気道上皮などに分布するほか,羊水や授乳液中にも分泌される。主に腫瘍マーカーとして利用されているが,CA125を標的とした治療薬開発も進んでいる。

参考文献

. 68:1331-1337, 1981
. 22:348-366, 2001
. 276:27371-27375, 2001
. 75:4669-4674, 2015
. 13:3349-3359, 2014

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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