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文献詳細

雑誌文献

生体の科学67巻5号

2016年10月発行

文献概要

増大特集 病態バイオマーカーの“いま” Ⅵ.精神・神経疾患 2.統合失調症

統合失調症におけるカルボニルストレス

著者: 宮下光弘12 堀内泰江1 新井誠12 糸川昌成123

所属機関: 1東京都医学総合研究所統合失調症プロジェクト 2都立松沢病院精神科 3東京都医学総合研究所病院等連携研究センター

ページ範囲:P.484 - P.485

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 精神障害には,脳に生物学的原因がある病気と呼べるものと,脳に原因がなく病気と呼べないものが混在する。横断面の症候学からは,両者を鑑別することはできない。生物学的原因にはバイオマーカーの関連が想定できるため,マーカーを用いれば病気と病気でないものを鑑別できると期待されている。統合失調症の一部に,カルボニルストレスの関連が示唆されている。カルボニルストレスを示す症例から,カルボニル化合物の解毒酵素に遺伝的機能低下が同定されたことから,カルボニルストレスが病態である可能性が示唆されている。カルボニルストレスを示す血中ペントシジンの高値と,カルボニルストレスで消費が亢進するビタミンB6の低値がサロゲートマーカーとして期待される。

参考文献

.31:7-17,2010
. 67:589-597, 2010
. 40:1040-1046, 2014

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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