icon fsr

文献詳細

雑誌文献

生体の科学67巻5号

2016年10月発行

増大特集 病態バイオマーカーの“いま”

Ⅵ.精神・神経疾患 2.統合失調症

統合失調症と毛根細胞の遺伝子発現

著者: 前川素子1 和田唯奈12

所属機関: 1理化学研究所脳科学総合研究センター分子精神科学研究チーム 2お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科ライフサイエンス専攻

ページ範囲:P.486 - P.487

文献概要

 統合失調症の診断を補助,あるいは疾患を層別化するバイオマーカーを探索する試料として,脳と同じ外胚葉由来の組織であり,また,代謝的に安定していると考えられる“頭皮の毛根細胞”に着目し解析した。その結果,脳特異的と想定されていた遺伝子の多くが毛根でも発現していること,統合失調症ではFABP4遺伝子の発現量が約40%低下していること,FABP4の発現量の低下は年齢,性別,服薬,疾患罹患期間に影響されないことがわかった。毛根におけるFABP4遺伝子は統合失調症のバイオマーカーとして期待される。

参考文献

. 52:293-304, 2006
. 98:4746-4751, 2001
. In press, 2014
. 165:479-489, 2008
. 78:116-125, 2015

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら