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文献詳細

雑誌文献

生体の科学67巻6号

2016年12月発行

文献概要

特集 時間生物学の新展開

体内時計中枢に内在する同期機構

著者: 重吉康史1 長野護1 筋野貢1

所属機関: 1近畿大学医学部解剖学

ページ範囲:P.527 - P.531

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 哺乳類では体内時計の中枢と呼ばれる部位は1か所で,視床下部の視交叉上核(Suprachiasmatic nucleus;SCN)がその場である。視交叉上核は視交叉の背側に存在する一対の小さな神経核で,前後に長い卵形であるが,その長径においても1mm程度である。視交叉上核が出力する概日リズムは末梢組織に存在する時計の位相を決定し,生理現象に概日リズムを付与している(図1)。視交叉上核の一側には約10,000個の細胞が存在している。分散培養を行うと,そのうちの約2割が自立的な振動を継続する1)。これらの発振ニューロンの周期はばらつきが大きい2,3)。そのため,単一の概日リズムを出力するには振動子間の同期を達成する必要がある。本稿では,体内時計中枢としての機能を果たすために必須の細胞間同期機構を中心に記述する。

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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