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特集 時間生物学の新展開
ショウジョウバエ中枢概日時計の神経機構
著者: 吉井大志1 富岡憲治1
所属機関: 1岡山大学大学院自然科学研究科時間生物学研究室
ページ範囲:P.532 - P.535
文献購入ページに移動 キイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster )は体長が約3mm程度の小型の昆虫で,古くから遺伝学の分野で用いられてきた。1971年のKonopkaらによる概日リズムを制御する時計遺伝子period (per )の発見は,時間生物学のみならず広範囲の研究領域に大きな影響を与えた1)。ショウジョウバエを用いた研究は,その優れた遺伝学的手法を武器に,次々と概日時計にかかわる“時計遺伝子”を発見し,分子振動機構の解明を進めてきた。その一方で,分子生理学的手法を駆使して,中枢概日時計を構成する時計細胞ネットワークの研究が着々と続けられてきた。本稿では,ハエ時計機構研究の歴史をたどりつつ,これまでに得られた時計細胞の知見を概説する。
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