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文献詳細

雑誌文献

生体の科学68巻1号

2017年02月発行

文献概要

特集 大脳皮質—成り立ちから機能へ

大脳皮質層形成における未成熟ニューロンのサブタイプ決定機構

著者: 大石康二12 仲嶋一範2

所属機関: 1 2慶應義塾大学医学部解剖学

ページ範囲:P.14 - P.18

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 大脳皮質は,様々な種類(サブタイプ)のニューロンから構成され,複数のサブタイプが集まって組織学的に6層から成る多層構造を形作る(6層構造を呈するのは正確には大脳皮質のうちの新皮質と呼ばれる部分であるが,本稿では簡略化して大脳皮質と称する)。それぞれサブタイプは,細胞の形態,神経線維連絡様式,発現する遺伝子の種類などにおいて各々特有の特徴を有する1-3)
 大脳皮質ニューロンのサブタイプは,Cajal-Retziusニューロンや抑制性ニューロンなどの例外を除き,基本的には共通の神経前駆細胞から時期依存的に次々と生み出される。すなわち,6層のなかで最も深い位置にある層のサブタイプが最初に生まれ,次にそのすぐ上(表層側)にある層のサブタイプが生まれる。この過程を繰り返して,全体の6層構造が下から積み上がっていくようにして構築される。この特徴的な構築形式は,inside out様式と呼ばれている。

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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