文献詳細
特集 細菌叢解析の光と影
Ⅳ.ゲノム進化・メタゲノム
環境ゲノム解析の歴史と海洋・地下環境から探るアーキアと真核生物の関係
著者: 布浦拓郎1
所属機関: 1海洋研究開発機構海洋生命理工学研究開発センター
ページ範囲:P.146 - P.149
文献概要
進化研究や微生物生態研究はもちろん,腸内細菌の解析など,医療分野まで広く普及した微生物多様性解析,そして環境ゲノム解析であるが,歴史を紐解けば,WoeseらのrRNAを指標とした生物分類の試み以降,1980年代より培養を経ない微生物生態系の解析手法として発展してきた。なかでも,米国の海洋微生物生態学者の果たした役割は非常に大きい。本稿では,海洋微生物研究において発展した微生物多様性解析・環境ゲノム解析の歴史を紹介すると共に,海洋・地下環境に生息するアーキアの環境ゲノム解析に基づく真核生物の起源に関する新しい知見を紹介する。
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