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特集 核内イベントの時空間制御 Ⅰ.ゲノム解析
エピゲノム解析最前線─ChIP-seq解析法の現在と未来
著者: 中戸隆一郎1
所属機関: 1東京大学分子細胞生物学研究所エピゲノム疾患研究センターゲノム情報解析分野
ページ範囲:P.204 - P.208
文献購入ページに移動 次世代シークエンサー(以下シークエンサーと表記)は断片化されたDNA配列の塩基配列情報を高速に読み取る装置である。このシークエンサーに様々なDNA配列を与えることで,種々のゲノム情報(ゲノム多様性,遺伝子発現量,ヒストン修飾,DNAメチル化,立体的相互作用部位など)が獲得可能であり,これらの技術を用いたゲノム・エピゲノム解析研究は今後ますます増加していくと予想される。
一方で,そのようにして取得された大量のシークエンスデータを解析し,生物学的に意味のある知見を得るまでには数多くの解析手順を踏む必要があり,実験の対象や目的によりバリエーションも実に様々である。本稿では,筆者の専門であるChIP-seq法(タンパク質のゲノム結合部位を網羅的に収集する手法)を題材に,シークエンサーから得られたデータがどのように解析されるのかについて実際のツールを紹介しながら概説し,ChIP-seq解析手法の現状と今後について展望したい。
一方で,そのようにして取得された大量のシークエンスデータを解析し,生物学的に意味のある知見を得るまでには数多くの解析手順を踏む必要があり,実験の対象や目的によりバリエーションも実に様々である。本稿では,筆者の専門であるChIP-seq法(タンパク質のゲノム結合部位を網羅的に収集する手法)を題材に,シークエンサーから得られたデータがどのように解析されるのかについて実際のツールを紹介しながら概説し,ChIP-seq解析手法の現状と今後について展望したい。
参考文献
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