文献詳細
文献概要
特集 血管制御系と疾患
呼吸器がんと血管新生阻害薬
著者: 足立雄太1 矢野聖二1
所属機関: 1金沢大学附属病院がんセンター
ページ範囲:P.329 - P.333
文献購入ページに移動 悪性腫瘍の制御において,腫瘍血管新生を抑制するという概念は1970年代にHarvard大学のFolkmanが提唱したものである1)。腫瘍血管新生を惹起させるシグナル伝達経路としてはVEGF(vascular endothelial growth factor)経路が重要な役割を担っており,腫瘍細胞や間質由来のVEGFが血管内皮細胞に特異的に発現しているVEGFR-1, 2に結合し,下流のシグナルを活性化させる。本シグナル伝達経路は幅広いがん種において治療標的となっており,現在までに様々な血管新生阻害薬の臨床開発が進められてきた(表1)。
本稿では呼吸器がんにおける血管新生阻害薬の位置づけについて,これまでに施行された臨床試験の結果を含め各薬剤について概説する。
本稿では呼吸器がんにおける血管新生阻害薬の位置づけについて,これまでに施行された臨床試験の結果を含め各薬剤について概説する。
参考文献
. 285:1182-1186, 1971
. 355:2542-2550, 2006
. 33:2197-2204, 2015
. 21:1804-1809, 2010
. 76:362-367, 2012
. 27:5255-5261, 2009
. 6:957-965, 2000
. 99:131-136, 2016
. 31:4349-4357, 2013
. 10:134-142, 2015
. 31:3004-3011, 2013
. 122:1050-1059, 2016
. 384:665-673, 2014
. 33:2015(suppl; abstr 8054)
. 15:143-155, 2014
. 102:65-73, 2016
. 4:1094-1103, 2009
. 5:389-400, 2016
. 35:1281-1287, 2017
. 15:7229-7237, 2009
. 387:1405-1414, 2016
掲載誌情報