川崎病,高安病,Vogt-小柳-原田病をはじめ,日本人の名前が冠せられた疾患はいくつかあるが,“高尾症候群”という疾患名をご存知であろうか? 東京女子医科大学循環器小児科の初代教授であった高尾篤良博士は,Fallot四徴症など,ある種の先天性心疾患が特徴的な顔貌を伴うことを,“円錐動脈幹異常顔貌症候群”という疾患名で1976年に世界に先駆けて報告した。その後,胸腺低形成による免疫不全を主徴とする“DiGeorge症候群”や,Shprintzen博士によって報告された“Velocardiofacial症候群”と同一の疾患群であることがわかり,現在では同一の染色体領域に異常を認めることから,“染色体22q11.2欠失症候群”と総称されている。しかし,高尾先生の業績は忘れられることはなく,今でも海外の研究者による論文にも「chromosome 22q11.2 deletion syndrome(also known as Takao syndrome)」としてしばしば引用されている。
この症候群は,心臓の発生学と臨床医学,さらにはヒト遺伝学との橋渡しをしてきたという点でも循環器病学における意義は大変に大きい。そのことを極めて早い時期に炯眼をもって予見し,先天性疾患を基盤とした発生学,遺伝学をわが国で育てたのも高尾先生であった。そして,お名前そのままの温厚篤実なお人柄で,小児科医として患者さんやご家族から大変慕われ,厚く信頼されていたという。優れた臨床医であり研究者,さらに教育者として,筆者を含むこの領域の研究者にとっては常に仰ぎ見る存在であった。
雑誌目次
生体の科学68巻6号
2017年12月発行
雑誌目次
特集 心臓の発生・再生・創生
特集「心臓の発生・再生・創生」によせて フリーアクセス
著者: 栗原裕基
ページ範囲:P.508 - P.508
Ⅰ.心臓の発生と進化
心臓の起源─心筋分化と区画化形成
著者: 小柴和子
ページ範囲:P.509 - P.513
心臓とは何か? 最もわかりやすい説明は血液を循環させる“ポンプ”であるというものであろう。機能的相同性から言えば,体液を蠕動運動によって推し進める器官も原始的な“心臓”と捉えることが可能であるかもしれない。近年,マウスやヒトの心臓形成に関する分子生物学的知見は飛躍的に深まり,心臓疾患との関連も明らかになりつつある。そのようななかで,心臓形成に関する分子メカニズムは単に脊椎動物にとどまらず,節足動物や軟体動物の心臓形成においても保存されていることがわかってきた。本稿では,心筋から成る心臓がどのように進化してきたか,また脊椎動物心臓の特徴である複数の区画から成る心臓がどのようにできてきたか,についてみていきたい。
多くの動物は血液などの体液を循環させるシステムを有しており,系統的にみると,左右相称動物の主要な3つのグループである新口動物,脱皮動物,冠輪動物は何らかのポンプ器官を持つ(図1)1,2)。そのなかで,複数の区画(チャンバー)から成る心臓を有する動物は脊椎動物と軟体動物で,その他の動物は“心臓”と呼ばれるポンプ器官を持ちながら,区画はなく管が拍動しながら体液を移動させている。図1のように系統的に同じグループに属しながらもポンプ器官を有しない動物が存在することを考えると,左右相称動物の共通の祖先は原始的なポンプ器官を有していたが,その後の進化の過程で,一部動物はポンプ器官を失っていったことが推察される。
心臓前駆細胞から見えてくる心臓形態の成り立ち
著者: 小久保博樹 , 藤井雅行 , 吉栖正生
ページ範囲:P.514 - P.519
心臓は,他の器官へと血液を供給するためのポンプの役割を果たす重要な器官で,胎生期において最も早く形成され機能するようになる。ここ20年のニワトリ胚を用いた細胞標識実験やマウスを用いた遺伝学的な細胞系譜解析で,心臓前駆細胞から増殖・分化する心臓形態の成り立ちについて多くのことが明らかとなってきた。初期に心筋の分化マーカーを発現する心臓原基と考えられていた細胞領域に加えて,その周囲の未分化な細胞領域から新たに細胞が付け加わって形成される心臓形態形成過程の大枠が理解されようとしている。本稿では,歴史を振り返りながら最新の心臓形態形成過程の理解について概説する。
左右軸の分子機構と心臓形成
著者: 八代健太 , 宮川繁 , 澤芳樹
ページ範囲:P.520 - P.524
脊椎動物の内臓配置は左右非対称である。その異常は臓器錯位症候群と呼ばれ,ヒトでは出生数約1万人に一人に生じ,心臓の形態も影響を受け,その予後は伴った先天性心疾患に大きく依存する。左右非対称性が獲得される過程は,研究成果により4つのステップに分けて考えることができると判明した(図1A)1)。本稿では特にマウスの臓器配置の左右非対称性と心臓に焦点を絞り,この4つのステップに沿って背後にある分子機構を概説する。
心臓血管形成における神経堤細胞
著者: 宮川-富田幸子
ページ範囲:P.525 - P.530
脊椎動物に特徴的な神経堤細胞は,1868年Wilhelm His(ドイツ)がニワトリ胚の表皮外胚葉と神経上皮に介在する神経節原基の細胞群を間索Zwischenstrangと記載したことから注目され始めた。神経堤細胞は初期胚の背側にある神経外胚葉(神経板)とその周囲の表皮外胚葉とのクロストークによって両方の外胚葉から派生する細胞群で,分化能,移動能を持ち可塑性を示す。移動前から多能性に富んだ能力を持つ1)ことが示されていることから多能性幹細胞と呼ばれ,非常に多くの細胞に分化するため外胚葉,中胚葉,内胚葉の3胚葉に続く,第4の胚葉とも呼ばれる。神経堤細胞の研究にはこれまで主にニワトリなどの脊椎動物が使われてきたが,最近では神経堤をマークするマウスとして主に
Ⅱ.心臓形成の制御機構
心臓・大血管の形態形成と転写調節因子
著者: 深山俊治 , 瀬谷大貴 , 井原大 , 川村晃久 , 渡邉裕介 , 中川修
ページ範囲:P.531 - P.535
心血管系の発生・形態形成の制御機構は生命科学のトピックスの一つであり,先天性心疾患は出生児の1,000人に5-10人に発症する最も多い先天奇形として,その疾患機序の解明と診断・治療法の開発が急務となっている1-3)。これまでにヒトにおいて様々な転写調節因子の遺伝子変異が心血管奇形の原因となることが示されており,動物実験において更に多くの転写調節因子が心血管形態形成に必須の役割を有すると報告されている。本稿では,心臓および胸部大血管の形態形成制御に重要な意義を有する転写調節因子について概説する。
心臓発生・疾患とクロマチンリモデリング複合体
著者: 中川博揮 , 竹内純
ページ範囲:P.536 - P.542
心臓は心筋だけでなく線維芽細胞や血管内皮細胞を含む10種類以上の細胞種から構成される。そのため,心臓研究は複雑で年々多角化してきているが,胚性幹(ES)/人為的多能性幹(iPS)細胞研究の進展に従って,心臓誘導や心臓再生を引き起こす因子の同定が注目されている1,2)。心臓の発生には様々な転写因子群(Tbx5,Gata4,Nkx2-5,Mef2cなど)が関与しており,これらの因子がエピジェネティック因子群と相互作用しながら心筋運命の決定や分化に深くかかわっている。エピジェネティック因子群のなかでも特にクロマチンリモデリング因子が心臓発生時期に沿った細胞運命,細胞維持,細胞増殖を心臓転写因子と共役して制御している。クロマチンリモデリング因子群で機能解析が進んでいるのがBrg1-BAF複合体および構成因子Baf60cである3)。更にヒストン修飾因子群や非コードRNA(ncRNA)と共役して,迅速に核内転写環境を活性化・不活性化することで,細胞・組織が環境変化に適応させていることが報告されている(図1)4-6)。
本稿では心臓発生・心疾患研究で報告が多い,クロマチンリモデリング複合体に焦点を当てて役割に関する最新の知見を概説する。
心臓・大血管形成にみる環境適応
著者: 南沢享 , 平崎裕二
ページ範囲:P.543 - P.547
ヒトをはじめ,哺乳類の心臓には4つの部屋と4つの弁が備わっているが,発生のごく初期の段階では,1つの管状構造(原始心筒)にすぎない。原始心筒から複雑な心臓が形成されるには設計図であるゲノム情報が基本となる。しかし,心臓を取り巻く内的外的環境因子が,心臓とそれに連なる大血管の形態形成に重大な影響を及ぼすことが判明している。本稿では最新知見を含め,心臓・大血管形成にみる環境適応について概説する。
酸素代謝による心筋細胞の増殖制御
著者: 木村航
ページ範囲:P.548 - P.553
われわれのような哺乳類の成体では,心臓は最も再生能の低い臓器の一つに数えられ,心筋梗塞などによる心筋の重大な損傷は多くの場合において心不全に直結することになる。しかし最近では,長い間信じられてきた哺乳類成体の心筋は全く置き換わらないというパラダイムは転換されつつあり,極めて限定的ながらも心筋細胞は成体においてもターンオーバーを起こしているということが明らかになってきた。そこで重要になる研究課題が,このような哺乳類の心筋細胞の増殖がいかにして制御されているかを解明することである。本稿では心筋細胞の代謝およびレドックス状態,とりわけミトコンドリア好気呼吸が,心筋細胞の増殖制御にどのようにかかわるかということに焦点を当てて概説したい。
Ⅲ.心臓形成からみた病態の理解
先天性心疾患─流出路の形態形成からみる疾患の理解
著者: 古道一樹 , 吉田祐 , 山岸敬幸
ページ範囲:P.554 - P.558
先天性心疾患は,生命に直結する先天異常のなかで最も頻度の高い疾患で,心臓発生の異常に起因する。われわれが日常診療で遭遇する先天性心疾患の多くは,心臓大血管の発生過程における特定の領域または段階の発生異常によって発症する。高等動物の心臓発生は,いわば進化によって生み出された自然の芸術であり,時間的・空間的に秩序だった多くの複雑な過程,すなわち由来の異なる心臓前駆細胞の移動,増殖,分化,プログラム細胞死,相互作用によって成立している。したがって,この複雑な過程を知り,その異常によって発症する先天性心疾患の成り立ちを理解するためには,心臓大血管の発生を幾つかの領域ないし段階に分けて科学する“臨床心臓発生学”が有用である。本稿では,主に心臓流出路の領域を取り上げ,今世紀に明らかにされた,発生に関与する心臓前駆細胞,先天性心疾患の発症メカニズムについて概説する。
心臓リモデリング
著者: 今中恭子
ページ範囲:P.559 - P.563
実質細胞の再生能が乏しい成体の心臓では組織が傷害を受けると,心筋細胞以外の間質細胞が主役となって胎児期のプロセスを模倣しながら心臓を作り直す。本稿では,心臓発生過程で忘れられがちな間質細胞,特に線維芽細胞やマクロファージに注目し,心筋組織構造の形成および改変における役割について最近の知見を紹介する。
心臓の限局した部位から生じる不整脈
著者: 古川哲史
ページ範囲:P.564 - P.568
不整脈には,心筋梗塞や心筋炎などの心病態に伴う不整脈と,心病態がないにもかかわらず発生する不整脈がある。心病態に伴う不整脈は,心臓の中心部・周辺部に限らず病態が発生した場所から生じる。一方,心病態に伴わない不整脈は不思議なことにその多くが心臓の周辺部から起こり,近年心臓形成とのかかわりの可能性が指摘されている。表に,心病態に伴わず心臓の限定した部位から生じる不整脈をまとめた。
ブルガダ症候群やカテコラミン誘発性多形性心室頻拍のように,心臓のすべての部位に存在するイオンチャネル(電位依存性ナトリウムチャネル,リアノジン受容体)の遺伝子異常を原因とする疾患であっても,不整脈が限局した場所から生じる。この機序の一部は,心臓形成と関係があることが示唆されている。本稿においては,なかでも心臓形成との関係が比較的明確になっている4つの不整脈に焦点をあて解説する。
Ⅳ.心臓の再生
心臓再生が可能な動物と不可能な動物のモデル─その比較から心臓再生を理解する
著者: 竹内隆 , 林利憲
ページ範囲:P.569 - P.573
哺乳類は心臓を再生できない。しかし,一部の動物は再生できる。これら心臓を再生できる動物とできない動物を比較すれば,心臓再生のしくみの理解はより進むであろう。更に,哺乳類で再生できないしくみを克服する新しい再生医療法にもつながるであろう。本稿では,これら心臓再生不可能動物のモデルとしてマウスを,可能動物のモデルとしてゼブラフィッシュとイモリの研究の現状を紹介する。また,今後の展望について考察する。
分化誘導による心筋再生
著者: 谷英典 , 家田真樹
ページ範囲:P.574 - P.578
心筋梗塞,重症心不全などの心臓疾患は内科的治療に抵抗性で,心臓移植が唯一の根本的治療となる予後不良の疾患であり,わが国においても年間死亡患者数は約19万人と悪性腫瘍に続く死因の第2位を占めている。一方で,心移植の治療成績は向上しているものの,心移植件数は年間約40例程度でドナー不足は深刻である。その代替療法として,多分化能と自己複製能を持つヒト人工多能性幹細胞(iPS細胞)などを用いた心臓再生医療が,昨今注目を浴びている。
心臓の果たすポンプ機能の中心的役割を担うのが心筋細胞であるが,心筋細胞は生体内においては増殖することはできない。この“心筋細胞を新たに供給する”というのが心筋再生の目標である。分化誘導による心筋再生はもともと生体に存在する幹細胞や胚性幹細胞(ES細胞)がその研究の中心であったが,2006年にYamanakaらが皮膚由来線維芽細胞に4つの幹細胞特異的転写因子[Oct(octamer-binding transcription factor)3/4,Sox(SRY-related HMG box)2,Klf(kruppel-like factor)4,c-Myc]を導入することによってiPS細胞を作製することに成功した1)。ES細胞と遜色のない能力を持ち,その生命倫理,拒絶反応の問題をクリアしたことで,実臨床での心筋細胞移植に向けて心筋再生の研究は更に加熱した。本稿ではそれらの多能性幹細胞を用いた心筋細胞誘導について述べたのちに,筆者らが開発した新たな心臓再生法である,心臓内に大量に存在する非心臓細胞(線維芽細胞)を直接心筋細胞に転換する,心筋直接リプログラミング法について概説したい。
心筋シートによる心臓組織再生技術の現状
著者: 阪本覚 , 清水達也
ページ範囲:P.579 - P.582
1990年代前半にVacantiとLangerらが生体分解性高分子化合物に軟骨の細胞を播種し,ヌードマウスの背中に移植する手法を報告1)して以来,scaffold(足場)に細胞を播種・培養して目的とする臓器の形状を作製しようとする組織工学が広く世界中で研究されてきたことは周知のとおりである。一方,1982年のES細胞の発見から約25年後の2006年,遺伝子工学分野の発展を背景にヒト多能性幹細胞(ヒトiPS細胞)の樹立が報告され,各種の細胞への分化誘導技術が開発されつつある現在,再生医療は現実的に実用化可能な,近未来の医療であると認識されつつある。
本稿では,前述したscaffoldを用いる古典的な組織工学に続き,組織工学分野に大きな技術革新をもたらした温度応答性培養皿を用いた,細胞シート作製技術と単層心筋シートの開発,更に段階的積層化による多層心筋シート作製について解説し,その後,現在の技術的な課題とそれへの取り組みについて解説する。
Ⅴ.心臓のモデル
心臓レプリカによる心臓手術支援
著者: 白石公
ページ範囲:P.583 - P.587
先天性心疾患は胎生期の臓器形成異常として最も頻度の高い疾患であり,全出生の約1%の割合で発症する。日本国内では約1万人が発症している。先天性心疾患の特徴は,治療の対象となる新生児や乳児の心臓が小さいだけではなく,疾患のバリエーションが広く,個々の患者の心臓大血管の立体構造が極めて複雑なことである。したがって,外科手術による治療の成否は,個々の患者の心臓大血管の複雑な立体構造を正確に診断できるかどうか,またそれらの情報を執刀する心臓外科医が正確に把握できるかどうかにかかっている。これまでの断層心エコーや心血管造影検査に加えて(図1A,B),近年MR,MSCTによる三次元画像診断(図1C)が発達し,様々な医療分野で広く応用されるようになった。このような三次元画像診断は先天性心疾患の診療にも活用されるようになり,心臓の立体構造をあらゆる角度から観察できると共に心臓の内部構造も確認することができるようになった。その結果,これまで手術不能と考えられてきた複雑な先天性心疾患の外科手術が可能となってきた。しかしながら,これらの三次元画像診断装置は,複雑な先天性心疾患の診断と治療方針の決定に必要かつ十分かというと,決してそうではない。モニター画面上に映し出される三次元画像は,心臓の表面に影をつけた見かけ上の三次元画像(volume rendering像)に過ぎず(図1C),臓器の立体構造を忠実に表現しているわけでないからである。実際の手術では,外科医は心臓を手で触れて内部構造を確認し,右心房を主体とした最小限の切開から得られる視野を通して心内の修復を行うため,三次元画像と同時に触覚にも訴える情報手段が必要とされる。そこで,患者の三次元画像情報からあらかじめ心臓の忠実なレプリカが作製でき,外科医が実際の手術前に切開や縫合による模擬手術を行うことができれば,先天性心疾患の手術における究極の情報を外科医に提供できると考えられてきた。同時に,このようなレプリカ作製による情報提供は,断層心エコーのように撮り手の解釈に左右されることなく,三次元構造を正確に外科医に伝達できる。
コンピュータシミュレーションが明らかにする心筋線維構造の自己組織化─マルチスケール・マルチフィジックス心臓シミュレータ(UT-Heart)を用いた検討
著者: 杉浦清了 , 岡田純一 , 鷲尾巧 , 久田敏明
ページ範囲:P.588 - P.591
分子・細胞生物学手法を用いた,いわゆる要素還元的アプローチによって心臓研究が大きく進歩したことは言うまでもないが,得られた膨大な知見を全体との関係から考える統合的アプローチの重要性も再認識されつつある。ここで大きな役割を果たすことが期待されているのが,理論,実験とならぶ第三の科学分野と言われるシミュレーションである。筆者らは分子機能に基づく心臓モデル,心臓シミュレータの開発を通じて,基礎および臨床の諸問題への取り組みを進めてきたが,その過程で心臓の機能はミクロからマクロまで及ぶ各階層における精緻な構造によって支えられていることを再認識した。本稿ではその例を紹介する。
解説
新奇な体験によって日常の記憶が増強する
著者: 竹内倫徳
ページ範囲:P.592 - P.596
「晩ごはんにどこで何を食べたか」などの,ささいな日常の記憶は“海馬”と呼ばれる脳の領域に形成され,その多くは1日のあいだに忘れられることが知られている。一方で「晩ごはんに行く途中に学生時代に好きだった人に偶然出会った」など新奇で思いがけない出来事を直前あるいは直後に伴う場合,記憶を安定化させるプロセスである“記憶の固定化”が起こり,ささいな日常の記憶が長期にわたり保持される現象が知られている。これまでのラットをモデルとした行動試験により,この新奇な体験による記憶の保持の増強には,海馬における神経修飾物質“ドーパミン”のD1受容体の活性化が必要であることが明らかとなった1)。しかし,脳のどの領域が新奇な体験により海馬にドーパミンを供給し,記憶の保持の増強を担っているかは不明であった。筆者らは,マウスの日常の記憶を調べる行動試験“日常の記憶テスト”の開発を行った2)。そして,海馬にドーパミンを供給する可能性が示唆されている“腹側被蓋野”3)と“青斑核”4)と呼ばれる脳の領域に着目して,新奇な体験による記憶の保持の増強を担う脳の領域の同定を試みた(図1A)5)。
がん原性細胞を排除する上皮の内在性がん抑制機構
著者: 大澤志津江
ページ範囲:P.597 - P.601
がんは,単一あるいは数個の細胞ががん原性の突然変異(がん遺伝子の活性化あるいはがん抑制遺伝子の不活性化)を蓄積することで発生すると考えられている。したがって,がんの初期段階においては,がん原性の突然変異を獲得した異常な細胞(がん原性細胞)が正常細胞に取り囲まれた状態で存在し得る。近年,このようながん初期段階で引き起こされる“がん原性細胞と正常な上皮細胞間の相互作用”が,がんの発生に対して抑制的に働くことがわかってきた。例えば,がん遺伝子RasやSrcを活性化したイヌ腎上皮細胞由来MDCK細胞は,その周囲を正常MDCK細胞に取り囲まれると単層培養系からはじき出される1,2)。また,がん遺伝子ErbB2を活性化したヒト乳腺上皮細胞由来MCF10A細胞は,3D培養したMCF10A細胞の腺房様構造から内腔側へとはじき出される3)。更に,上皮細胞の頂底軸方向の極性を制御するがん抑制遺伝子
同様にショウジョウバエ上皮においても,頂底軸方向の極性が崩壊した細胞(極性崩壊細胞)は組織から排除される。重要なことに,これら極性崩壊細胞は正常細胞に取り囲まれない場合には過剰に増殖することから,極性崩壊細胞は「正常細胞に取り囲まれる」という状況依存的に組織から排除される“細胞競合”現象であると考えられた。これらの事実は,上皮組織が細胞競合を介してがん原性細胞を取り除く“内在性がん抑制機構”を内包していることを示唆している。本稿では,このような細胞競合を介した内在性がん抑制機構の分子基盤とその意義について,筆者らの知見を中心に概説したい。
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次号予告 フリーアクセス
ページ範囲:P.547 - P.547
財団だより フリーアクセス
ページ範囲:P.578 - P.578
あとがき フリーアクセス
著者: 栗原裕基
ページ範囲:P.602 - P.602
19世紀末から20世紀初頭にかけて活躍した米国の建築家ルイス・サリヴァンは,建築の理念を「Form ever follows function.(形態は常に機能に従う)」と表現し,このフレーズはその後の近代建築学のスローガンとなりました。極めて合目的的で美しい心臓の形態をみるとき,それはあたかも神様がこの言葉通りに創りだした賜物ではないかと思えてなりません。そして,本特集で,進化と発生からみた心臓の造形美,再生による機能と形態の再建,そしてモデルの創生による機能と形態の統合といった世界が展開されていくのを眺めていくと,生命科学と建築学が案外と近いように思えてきます。既成の学問領域を越えた融合が進んでいる今日,「生命建築学」なる分野がここから生まれると面白いなどと妄想が広がります。
生体の科学 第68巻 総目次 フリーアクセス
ページ範囲:P. - P.
基本情報

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75巻3号(2024年6月発行)
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75巻2号(2024年4月発行)
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特集 予測と意思決定の神経科学
64巻3号(2013年6月発行)
特集 細胞接着の制御
64巻2号(2013年4月発行)
特集 特殊な幹細胞としての骨格筋サテライト細胞
64巻1号(2013年2月発行)
特集 神経回路の計測と操作
63巻6号(2012年12月発行)
特集 リンパ管
63巻5号(2012年10月発行)
特集 細胞の分子構造と機能―核以外の細胞小器官
63巻4号(2012年8月発行)
特集 質感脳情報学への展望
63巻3号(2012年6月発行)
特集 細胞極性の制御
63巻2号(2012年4月発行)
特集 RNA干渉の実現化に向けて
63巻1号(2012年2月発行)
特集 小脳研究の課題(2)
62巻6号(2011年12月発行)
特集 コピー数変異
62巻5号(2011年10月発行)
特集 細胞核―構造と機能
62巻4号(2011年8月発行)
特集 小脳研究の課題
62巻3号(2011年6月発行)
特集 インフラマソーム
62巻2号(2011年4月発行)
特集 筋ジストロフィーの分子病態から治療へ
62巻1号(2011年2月発行)
特集 摂食制御の分子過程
61巻6号(2010年12月発行)
特集 細胞死か腫瘍化かの選択
61巻5号(2010年10月発行)
特集 シナプスをめぐるシグナリング
61巻4号(2010年8月発行)
特集 miRNA研究の最近の進歩
61巻3号(2010年6月発行)
特集 SNARE複合体-膜融合の機構
61巻2号(2010年4月発行)
特集 糖鎖のかかわる病気:発症機構,診断,治療に向けて
61巻1号(2010年2月発行)
特集 脳科学のモデル実験動物
60巻6号(2009年12月発行)
特集 ユビキチン化による生体機能の調節
60巻5号(2009年10月発行)
特集 伝達物質と受容体
60巻4号(2009年8月発行)
特集 睡眠と脳回路の可塑性
60巻3号(2009年6月発行)
特集 脳と糖脂質
60巻2号(2009年4月発行)
特集 感染症の現代的課題
60巻1号(2009年2月発行)
特集 遺伝子-脳回路-行動
59巻6号(2008年12月発行)
特集 mTORをめぐるシグナルタンパク
59巻5号(2008年10月発行)
特集 現代医学・生物学の仮説・学説2008
59巻4号(2008年8月発行)
特集 免疫学の最近の動向
59巻3号(2008年6月発行)
特集 アディポゲネシス
59巻2号(2008年4月発行)
特集 細胞外基質-研究の新たな展開
59巻1号(2008年2月発行)
特集 コンピュータと脳
58巻6号(2007年12月発行)
特集 グリケーション(糖化)
58巻5号(2007年10月発行)
特集 タンパク質間相互作用
58巻4号(2007年8月発行)
特集 嗅覚受容の分子メカニズム
58巻3号(2007年6月発行)
特集 骨の形成と破壊
58巻2号(2007年4月発行)
特集 シナプス後部構造の形成・機構と制御
58巻1号(2007年2月発行)
特集 意識―脳科学からのアプローチ
57巻6号(2006年12月発行)
特集 血管壁
57巻5号(2006年10月発行)
特集 生物進化の分子マップ
57巻4号(2006年8月発行)
特集 脳科学が求める先端技術
57巻3号(2006年6月発行)
特集 ミエリン化の機構とその異常
57巻2号(2006年4月発行)
特集 膜リサイクリング
57巻1号(2006年2月発行)
特集 こころと脳:とらえがたいものを科学する
56巻6号(2005年12月発行)
特集 構造生物学の現在と今後の展開
56巻5号(2005年10月発行)
特集 タンパク・遺伝子からみた分子病―新しく解明されたメカニズム
56巻4号(2005年8月発行)
特集 脳の遺伝子―どこでどのように働いているのか
56巻3号(2005年6月発行)
特集 Naチャネル
56巻2号(2005年4月発行)
特集 味覚のメカニズムに迫る
56巻1号(2005年2月発行)
特集 情動―喜びと恐れの脳の仕組み
55巻6号(2004年12月発行)
特集 脳の深部を探る
55巻5号(2004年10月発行)
特集 生命科学のNew Key Word
55巻4号(2004年8月発行)
特集 心筋研究の最前線
55巻3号(2004年6月発行)
特集 分子進化学の現在
55巻2号(2004年4月発行)
特集 アダプタータンパク
55巻1号(2004年2月発行)
特集 ニューロンと脳
54巻6号(2003年12月発行)
特集 オートファジー
54巻5号(2003年10月発行)
特集 創薬ゲノミクス・創薬プロテオミクス・創薬インフォマティクス
54巻4号(2003年8月発行)
特集 ラフトと細胞機能
54巻3号(2003年6月発行)
特集 クロマチン
54巻2号(2003年4月発行)
特集 樹状突起
54巻1号(2003年2月発行)
53巻6号(2002年12月発行)
特集 ゲノム全解読とポストゲノムの問題点
53巻5号(2002年10月発行)
特集 加齢の克服―21世紀の課題
53巻4号(2002年8月発行)
特集 一価イオンチャネル
53巻3号(2002年6月発行)
特集 細胞質分裂
53巻2号(2002年4月発行)
特集 RNA
53巻1号(2002年2月発行)
連続座談会 脳とこころ―21世紀の課題
52巻6号(2001年12月発行)
特集 血液脳関門研究の最近の進歩
52巻5号(2001年10月発行)
特集 モチーフ・ドメインリスト
52巻4号(2001年8月発行)
特集 骨格筋研究の新展開
52巻3号(2001年6月発行)
特集 脳の発達に関与する分子機構
52巻2号(2001年4月発行)
特集 情報伝達物質としてのATP
52巻1号(2001年2月発行)
連続座談会 脳を育む
51巻6号(2000年12月発行)
特集 機械的刺激受容の分子機構と細胞応答
51巻5号(2000年10月発行)
特集 ノックアウトマウスリスト
51巻4号(2000年8月発行)
特集 臓器(組織)とアポトーシス
51巻3号(2000年6月発行)
特集 自然免疫における異物認識と排除の分子機構
51巻2号(2000年4月発行)
特集 細胞極性の形成機序
51巻1号(2000年2月発行)
特集 脳を守る21世紀生命科学の展望
50巻6号(1999年12月発行)
特集 細胞内輸送
50巻5号(1999年10月発行)
特集 病気の分子細胞生物学
50巻4号(1999年8月発行)
特集 トランスポーターの構造と機能協関
50巻3号(1999年6月発行)
特集 時間生物学の新たな展開
50巻2号(1999年4月発行)
特集 リソソーム:最近の研究
50巻1号(1999年2月発行)
連続座談会 脳を守る
49巻6号(1998年12月発行)
特集 発生・分化とホメオボックス遺伝子
49巻5号(1998年10月発行)
特集 神経系に作用する薬物マニュアル1998
49巻4号(1998年8月発行)
特集 プロテインキナーゼCの多様な機能
49巻3号(1998年6月発行)
特集 幹細胞研究の新展開
49巻2号(1998年4月発行)
特集 血管―新しい観点から
49巻1号(1998年2月発行)
特集 言語の脳科学
48巻6号(1997年12月発行)
特集 軸索誘導
48巻5号(1997年10月発行)
特集 受容体1997
48巻4号(1997年8月発行)
特集 マトリックス生物学の最前線
48巻3号(1997年6月発行)
特集 開口分泌のメカニズムにおける新しい展開
48巻2号(1997年4月発行)
特集 最近のMAPキナーゼ系
48巻1号(1997年2月発行)
特集 21世紀の脳科学
47巻6号(1996年12月発行)
特集 老化
47巻5号(1996年10月発行)
特集 器官―その新しい視点
47巻4号(1996年8月発行)
特集 エンドサイトーシス
47巻3号(1996年6月発行)
特集 細胞分化
47巻2号(1996年4月発行)
特集 カルシウム動態と細胞機能
47巻1号(1996年2月発行)
特集 神経科学の最前線
46巻6号(1995年12月発行)
特集 病態を変えたよく効く医薬
46巻5号(1995年10月発行)
特集 遺伝子・タンパク質のファミリー・スーパーファミリー
46巻4号(1995年8月発行)
特集 ストレス蛋白質
46巻3号(1995年6月発行)
特集 ライソゾーム
46巻2号(1995年4月発行)
特集 プロテインホスファターゼ―最近の進歩
46巻1号(1995年2月発行)
特集 神経科学の謎
45巻6号(1994年12月発行)
特集 ミトコンドリア
45巻5号(1994年10月発行)
特集 動物の行動機能テスト―個体レベルと分子レベルを結ぶ
45巻4号(1994年8月発行)
特集 造血の機構
45巻3号(1994年6月発行)
特集 染色体
45巻2号(1994年4月発行)
特集 脳と分子生物学
45巻1号(1994年2月発行)
特集 グルコーストランスポーター
44巻6号(1993年12月発行)
特集 滑面小胞体をめぐる諸問題
44巻5号(1993年10月発行)
特集 現代医学・生物学の仮説・学説
44巻4号(1993年8月発行)
特集 細胞接着
44巻3号(1993年6月発行)
特集 カルシウムイオンを介した調節機構の新しい問題点
44巻2号(1993年4月発行)
特集 蛋白質の細胞内転送とその異常
44巻1号(1993年2月発行)
座談会 脳と遺伝子
43巻6号(1992年12月発行)
特集 成長因子受容体/最近の進歩
43巻5号(1992年10月発行)
特集 〈研究室で役に立つ細胞株〉
43巻4号(1992年8月発行)
特集 細胞機能とリン酸化
43巻3号(1992年6月発行)
特集 血管新生
43巻2号(1992年4月発行)
特集 大脳皮質発達の化学的側面
43巻1号(1992年2月発行)
特集 意識と脳
42巻6号(1991年12月発行)
特集 細胞活動の日周リズム
42巻5号(1991年10月発行)
特集 神経系に作用する薬物マニュアル
42巻4号(1991年8月発行)
特集 開口分泌の細胞内過程
42巻3号(1991年6月発行)
特集 ペルオキシソーム/最近の進歩
42巻2号(1991年4月発行)
特集 脳の移植と再生
42巻1号(1991年2月発行)
特集 脳と免疫
41巻6号(1990年12月発行)
特集 注目の実験モデル動物
41巻5号(1990年10月発行)
特集 LTPとLTD:その分子機構
41巻4号(1990年8月発行)
特集 New proteins
41巻3号(1990年6月発行)
特集 シナプスの形成と動態
41巻2号(1990年4月発行)
特集 細胞接着
41巻1号(1990年2月発行)
特集 発がんのメカニズム/最近の知見
40巻6号(1989年12月発行)
特集 ギャップ結合
40巻5号(1989年10月発行)
特集 核内蛋白質
40巻4号(1989年8月発行)
特集 研究室で役に立つ新しい試薬
40巻3号(1989年6月発行)
特集 細胞骨格異常
40巻2号(1989年4月発行)
特集 大脳/神経科学からのアプローチ
40巻1号(1989年2月発行)
特集 分子進化
39巻6号(1988年12月発行)
特集 細胞内における蛋白質局在化機構
39巻5号(1988年10月発行)
特集 細胞測定法マニュアル
39巻4号(1988年8月発行)
特集 細胞外マトリックス
39巻3号(1988年6月発行)
特集 肺の微細構造と機能
39巻2号(1988年4月発行)
特集 生体運動の分子機構/研究の発展
39巻1号(1988年2月発行)
特集 遺伝子疾患解析の発展
38巻6号(1987年12月発行)
-チャンネルの最近の動向
38巻5号(1987年10月発行)
特集 細胞生物学における免疫実験マニュアル
38巻4号(1987年8月発行)
特集 視覚初期過程の分子機構
38巻3号(1987年6月発行)
特集 人間の脳
38巻2号(1987年4月発行)
特集 体液カルシウムのホメオスタシス
38巻1号(1987年2月発行)
特集 医学におけるブレイクスルー/基礎研究からの挑戦
37巻6号(1986年12月発行)
特集 神経活性物質受容体と情報伝達
37巻5号(1986年10月発行)
特集 中間径フィラメント
37巻4号(1986年8月発行)
特集 細胞生物学実験マニュアル
37巻3号(1986年6月発行)
特集 脳の化学的トポグラフィー
37巻2号(1986年4月発行)
特集 血小板凝集
37巻1号(1986年2月発行)
特集 脳のモデル
36巻6号(1985年12月発行)
特集 脂肪組織
36巻5号(1985年10月発行)
特集 細胞分裂をめぐって
36巻4号(1985年8月発行)
特集 神経科学実験マニュアル
36巻3号(1985年6月発行)
特集 血管内皮細胞と微小循環
36巻2号(1985年4月発行)
特集 肝細胞と胆汁酸分泌
36巻1号(1985年2月発行)
特集 Transmembrane Control
35巻6号(1984年12月発行)
特集 細胞毒マニュアル—実験に用いられる細胞毒の知識
35巻5号(1984年10月発行)
特集 中枢神経系の再構築
35巻4号(1984年8月発行)
特集 ゲノムの構造
35巻3号(1984年6月発行)
特集 神経科学の仮説
35巻2号(1984年4月発行)
特集 哺乳類の初期発生
35巻1号(1984年2月発行)
特集 細胞生物学の現状と展望
34巻6号(1983年12月発行)
特集 蛋白質の代謝回転
34巻5号(1983年10月発行)
特集 受容・応答の膜分子論
34巻4号(1983年8月発行)
特集 コンピュータによる生物現象の再構成
34巻3号(1983年6月発行)
特集 細胞の極性
34巻2号(1983年4月発行)
特集 モノアミン系
34巻1号(1983年2月発行)
特集 腸管の吸収機構
33巻6号(1982年12月発行)
特集 低栄養と生体機能
33巻5号(1982年10月発行)
特集 成長因子
33巻4号(1982年8月発行)
特集 リン酸化
33巻3号(1982年6月発行)
特集 神経発生の基礎
33巻2号(1982年4月発行)
特集 細胞の寿命と老化
33巻1号(1982年2月発行)
特集 細胞核
32巻6号(1981年12月発行)
特集 筋小胞体研究の進歩
32巻5号(1981年10月発行)
特集 ペプチド作働性シナプス
32巻4号(1981年8月発行)
特集 膜の転送
32巻3号(1981年6月発行)
特集 リポプロテイン
32巻2号(1981年4月発行)
特集 チャネルの概念と実体
32巻1号(1981年2月発行)
特集 細胞骨格
31巻6号(1980年12月発行)
特集 大脳の機能局在
31巻5号(1980年10月発行)
特集 カルシウムイオン受容タンパク
31巻4号(1980年8月発行)
特集 化学浸透共役仮説
31巻3号(1980年6月発行)
特集 赤血球膜の分子構築
31巻2号(1980年4月発行)
特集 免疫系の情報識別
31巻1号(1980年2月発行)
特集 ゴルジ装置
30巻6号(1979年12月発行)
特集 細胞間コミニケーション
30巻5号(1979年10月発行)
特集 In vitro運動系
30巻4号(1979年8月発行)
輸送系の調節
30巻3号(1979年6月発行)
特集 網膜の構造と機能
30巻2号(1979年4月発行)
特集 神経伝達物質の同定
30巻1号(1979年2月発行)
特集 生物物理学の進歩—第6回国際生物物理学会議より
29巻6号(1978年12月発行)
特集 最近の神経科学から
29巻5号(1978年10月発行)
特集 下垂体:前葉
29巻4号(1978年8月発行)
特集 中枢のペプチド
29巻3号(1978年6月発行)
特集 心臓のリズム発生
29巻2号(1978年4月発行)
特集 腎機能
29巻1号(1978年2月発行)
特集 膜脂質の再検討
28巻6号(1977年12月発行)
特集 青斑核
28巻5号(1977年10月発行)
特集 小胞体
28巻4号(1977年8月発行)
特集 微小管の構造と機能
28巻3号(1977年6月発行)
特集 神経回路網と脳機能
28巻2号(1977年4月発行)
特集 生体の修復
28巻1号(1977年2月発行)
特集 生体の科学の現状と動向
27巻6号(1976年12月発行)
特集 松果体
27巻5号(1976年10月発行)
特集 遺伝マウス・ラット
27巻4号(1976年8月発行)
特集 形質発現における制御
27巻3号(1976年6月発行)
特集 生体と化学的環境
27巻2号(1976年4月発行)
特集 分泌腺
27巻1号(1976年2月発行)
特集 光受容
26巻6号(1975年12月発行)
特集 自律神経と平滑筋の再検討
26巻5号(1975年10月発行)
特集 脳のプログラミング
26巻4号(1975年8月発行)
特集 受精機構をめぐつて
26巻3号(1975年6月発行)
特集 細胞表面と免疫
26巻2号(1975年4月発行)
特集 感覚有毛細胞
26巻1号(1975年2月発行)
特集 体内のセンサー
25巻5号(1974年12月発行)
特集 生体膜—その基本的課題
25巻4号(1974年8月発行)
特集 伝達物質と受容物質
25巻3号(1974年6月発行)
特集 脳の高次機能へのアプローチ
25巻2号(1974年4月発行)
特集 筋細胞の分化
25巻1号(1974年2月発行)
特集 生体の科学 展望と夢
24巻6号(1973年12月発行)
24巻5号(1973年10月発行)
24巻4号(1973年8月発行)
24巻3号(1973年6月発行)
24巻2号(1973年4月発行)
24巻1号(1973年2月発行)
23巻6号(1972年12月発行)
23巻5号(1972年10月発行)
23巻4号(1972年8月発行)
23巻3号(1972年6月発行)
23巻2号(1972年4月発行)
23巻1号(1972年2月発行)
22巻6号(1971年12月発行)
22巻5号(1971年10月発行)
22巻4号(1971年8月発行)
22巻3号(1971年6月発行)
22巻2号(1971年4月発行)
22巻1号(1971年2月発行)
21巻7号(1970年12月発行)
21巻6号(1970年10月発行)
21巻4号(1970年8月発行)
特集 代謝と機能
21巻5号(1970年8月発行)
21巻3号(1970年6月発行)
21巻2号(1970年4月発行)
21巻1号(1970年2月発行)
20巻6号(1969年12月発行)
20巻5号(1969年10月発行)
20巻4号(1969年8月発行)
20巻3号(1969年6月発行)
20巻2号(1969年4月発行)
20巻1号(1969年2月発行)
19巻6号(1968年12月発行)
19巻5号(1968年10月発行)
19巻4号(1968年8月発行)
19巻3号(1968年6月発行)
19巻2号(1968年4月発行)
19巻1号(1968年2月発行)
18巻6号(1967年12月発行)
18巻5号(1967年10月発行)
18巻4号(1967年8月発行)
18巻3号(1967年6月発行)
18巻2号(1967年4月発行)
18巻1号(1967年2月発行)
17巻6号(1966年12月発行)
17巻5号(1966年10月発行)
17巻4号(1966年8月発行)
17巻3号(1966年6月発行)
17巻2号(1966年4月発行)
17巻1号(1966年2月発行)
16巻6号(1965年12月発行)
16巻5号(1965年10月発行)
16巻4号(1965年8月発行)
16巻3号(1965年6月発行)
16巻2号(1965年4月発行)
16巻1号(1965年2月発行)
15巻6号(1964年12月発行)
特集 生体膜その3
15巻5号(1964年10月発行)
特集 生体膜その2
15巻4号(1964年8月発行)
特集 生体膜その1
15巻3号(1964年6月発行)
特集 第13回日本生理科学連合シンポジウム
15巻2号(1964年4月発行)
15巻1号(1964年2月発行)
14巻6号(1963年12月発行)
特集 興奮收縮伝関
14巻5号(1963年10月発行)
14巻4号(1963年8月発行)
14巻3号(1963年6月発行)
14巻1号(1963年2月発行)
特集 第9回中枢神経系の生理学シンポジウム
14巻2号(1963年2月発行)
13巻6号(1962年12月発行)
13巻5号(1962年10月発行)
特集 生物々理—生理学生物々理若手グループ第1回ミーティングから
13巻4号(1962年8月発行)
13巻3号(1962年6月発行)
13巻2号(1962年4月発行)
Symposium on Permeability of Biological Membranes
13巻1号(1962年2月発行)
12巻6号(1961年12月発行)
12巻5号(1961年10月発行)
12巻4号(1961年8月発行)
12巻3号(1961年6月発行)
12巻2号(1961年4月発行)
12巻1号(1961年2月発行)
11巻6号(1960年12月発行)
Symposium On Active Transport
11巻5号(1960年10月発行)
11巻4号(1960年8月発行)
11巻3号(1960年6月発行)
11巻2号(1960年4月発行)
11巻1号(1960年2月発行)
10巻6号(1959年12月発行)
10巻5号(1959年10月発行)
10巻4号(1959年8月発行)
10巻3号(1959年6月発行)
10巻2号(1959年4月発行)
10巻1号(1959年2月発行)
8巻6号(1957年12月発行)
8巻5号(1957年10月発行)
特集 酵素と生物
8巻4号(1957年8月発行)
8巻3号(1957年6月発行)
8巻2号(1957年4月発行)
8巻1号(1957年2月発行)