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特集 宇宙の極限環境から生命体の可塑性をさぐる Ⅰ.重力変動の生理機能への影響
微小重力に対する線虫の応答
著者: 東谷篤志1
所属機関: 1東北大学大学院生命科学研究科ゲノム継承システム分野
ページ範囲:P.102 - P.105
文献購入ページに移動 モデル生物の一つである線虫Cエレガンス(C. elegans )は,成虫の体長が1mmで約1,000個の体細胞から成る比較的小さな生物であるが,神経,筋,消化管,生殖細胞など多細胞生物としての基本的なつくりを有している。また,全ゲノム2万遺伝子の約4割はヒトにおいても高度に保存され,ヒトの病態モデルとしても利用されている。卵から成虫になるライフサイクルは,約4日間と短く,大腸菌などの微生物を餌とした培養が容易なことから,宇宙実験にも広く利用されてきた。
本稿では,筆者らがこれまでに実施した宇宙実験の成果を中心に,微小重力に対する線虫の適応応答について概説する。
本稿では,筆者らがこれまでに実施した宇宙実験の成果を中心に,微小重力に対する線虫の適応応答について概説する。
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