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書評
解剖学の立ち位置を定める一冊「標準解剖学」坂井 建雄●著
著者: 佐藤達夫1
所属機関: 1東医歯大・臨床解剖学
ページ範囲:P.285 - P.285
文献購入ページに移動 医学教育の教科書としての「標準」シリーズは揺るぎない地歩を築いてきた。しかし,その第一冊を占めるべき解剖学が欠けているのは異様でもあるし,不思議に思っていた。解剖学を専門とする者として残念に思っていたところであり,本書の刊行を見て安堵している。
前世紀末の頃,解剖学の立ち位置は定まっていなかった。系統解剖学が部位別に編成替えされ,機能および臨床要素が重視され,写真ならびにカラー印刷技術の発達の影響を受けて,解剖学書は衣替えし,多様化が進んだ。しかし,何となく落ち着きが悪い。多彩であっても主軸が欠けている感が強い。そうした状況の中で妥当な着地点を見いだしたのが,本書のように思われるのである。
前世紀末の頃,解剖学の立ち位置は定まっていなかった。系統解剖学が部位別に編成替えされ,機能および臨床要素が重視され,写真ならびにカラー印刷技術の発達の影響を受けて,解剖学書は衣替えし,多様化が進んだ。しかし,何となく落ち着きが悪い。多彩であっても主軸が欠けている感が強い。そうした状況の中で妥当な着地点を見いだしたのが,本書のように思われるのである。
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