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特集 いかに創薬を進めるか
文献概要
超高齢社会を迎えたわが国において,加齢を危険因子とする諸腫疾患,例えば,がんや認知症などに対応した薬を創出する創薬力の強化が急務となっている。更に,従来の医薬品の主体をなしてきた低分子化合物の探索がピークを越えてきており,抗体医薬品や核酸医薬品などの中高分子医薬品も加えた創薬モデルの転換が求められている。新しいタイプの医薬品開発には,アカデミアやベンチャー企業の研究成果・技術を製薬企業の医薬品開発に迅速に取り込むための環境を整備し,産官学連携による創薬の推進が必要である。iPS細胞の臨床応用やコンパニオン診断薬・医薬品など,新しいタイプの医薬品および関連製品も大きな広がりを持ちつつある。このようなニーズに応えるために,国内の多くの地域において,アカデミアと製薬企業の間にパイプラインを構築し,大学やベンチャー企業の研究成果と製薬企業のニーズのマッチングが進められている。
参考文献
1)Nature 日本語版:2011年9月15日号,https://www.natureasia.com/ja-jp/nature/ad-focus/detail/110915/1(2018年4月4日アクセス)
2)財団法人ヒューマンサイエンス財団:創薬におけるオープンイノベーション—外部連携による研究資源の活用—,HSレポートNo.78,2013年3月,http://www.jhsf.or.jp/paper/report/report_no78.pdf(2018年4月4日アクセス)
.143:254-259, 2014
4)BIOCOM:http://www.biocom.org/(2018年4月4日アクセス)
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