文献詳細
特集 いかに創薬を進めるか
文献概要
近年,気管支喘息やアレルギー性鼻炎,アトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患罹患率が全世界的にも飛躍的に増大しており,わが国ではスギ花粉症が今や“国民病”とまで言われるほど患者が増えている。近年のアレルギー研究は,主に免疫細胞を中心とした発症機序解明に力が注がれ,成果を上げている。しかしながら,実際の患者は“今ある症状”に苛まれており,この症状を急速かつ永続的に緩解させるような薬物・治療法の確立が望まれている。
多くのアレルギー疾患で問題となるのが標的臓器・組織の過敏性であり,例えば気管支喘息の根底には気道過敏性が存在し,わずかな刺激でも気道が過剰に収縮し,喘息死の原因となる。一方,喘息発作に短時間作用型β2作動薬やtheophylline製剤などの気管支拡張薬が著効を示すことから,発作時の気道狭窄には気管支平滑筋の過剰収縮が深く関与していることがうかがえる。本稿では,このような喘息時の気管支平滑筋の質的変化にマイクロRNAが関与している可能性について概説する。
多くのアレルギー疾患で問題となるのが標的臓器・組織の過敏性であり,例えば気管支喘息の根底には気道過敏性が存在し,わずかな刺激でも気道が過剰に収縮し,喘息死の原因となる。一方,喘息発作に短時間作用型β2作動薬やtheophylline製剤などの気管支拡張薬が著効を示すことから,発作時の気道狭窄には気管支平滑筋の過剰収縮が深く関与していることがうかがえる。本稿では,このような喘息時の気管支平滑筋の質的変化にマイクロRNAが関与している可能性について概説する。
参考文献
1)一般社団法人日本アレルギー学会喘息ガイドライン専門部会監修:喘息予防・管理ガイドライン2015.協和企画,東京,2015
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掲載誌情報