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文献詳細

雑誌文献

生体の科学69巻4号

2018年08月発行

特集 いかに創薬を進めるか

マイクロRNAを利用した創薬─高機能性RNA分子の創製

著者: 北出幸夫1

所属機関: 1愛知工業大学工学部応用化学科

ページ範囲:P.327 - P.329

文献概要

 DNAの遺伝情報はRNAを介してタンパク質へ伝達され,タンパク質が生命維持の中心的な役割を果たす。この考えは,1958年にCrickによって提唱され,セントラルドグマと呼ばれる1)。1990年には,ヒトの遺伝情報が書かれているDNAのすべての塩基配列を読解しようとするヒト・ゲノムプロジェクトが開始された。2003年にはこのプロジェクトが終了し,ヒトの遺伝子数は予想に反してはるかに少なく22,000程度であることが明らかとなった。これは,ヒトゲノムのわずか2%程度であり,残りの98%は不要なnon-coding領域と考えられていた。しかし,近年のRNA研究により,non-coding領域の大部分のDNAは,実際にはRNAとして転写され,生成したnon-coding RNA(ncRNA)自体が様々な機能を示すことがわかってきた2)

参考文献

. 12:138-163, 1958
2)Watson JD:DNA:The Secret of Life, Alfred a Knopf, Inc., New York, 2003
. 391:806-811, 1998
. 15:188-200, 2001
. 17:1974-1981, 2009
. 17:398-408, 2010
. 21:4494-4501, 2013
(Camb). 47:2691-2693, 2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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