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文献詳細

雑誌文献

生体の科学69巻5号

2018年10月発行

増大特集 タンパク質・核酸の分子修飾

Ⅰ.細胞核での分子修飾 ヒストン/核内タンパク質

メチル化

著者: 前田亮1 立花誠1

所属機関: 1徳島大学先端酵素学研究所エピゲノム動態学分野

ページ範囲:P.404 - P.405

文献概要

 ヒストンを含む細胞内タンパク質のメチル化は,主にリシン残基とアルギニン残基に修飾される。ヒトのタンパク質に含まれるリシンまたはアルギニン残基のうち,およそ4,000個の残基がメチル化修飾を受けるとされている。リシン残基のメチル化は,S-アデノシルメチオニン(SAM)を用いることで,リシン特異的なメチル基転移酵素(PKMTs)によりモノ,ジ,トリの3種類の修飾がなされる。アルギニン残基のメチル化は,SAM依存的にモノ,ジメチル化(ジメチル化のなかに,1つの窒素原子に触媒される非対称的性ジメチル化と,2つの窒素原子に触媒される対称的性ジメチル化が存在する)の修飾がなされる。これらのメチル化は,発生特異的に一時期に施されるものから,細胞の代謝を維持するものまで,細胞内活動に幅広く関与している。

参考文献

. 2018 Jun 21. doi:10.1021/acs.chemrev.8b00008.[Epub ahead of print]
. 65:8-24, 2017
. 284:2732-2744, 2017
. 12:29-36, 2011
. 13:343-357, 2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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