文献詳細
増大特集 タンパク質・核酸の分子修飾
Ⅱ.細胞質/オルガネラでの分子修飾 タンパク質機能・品質管理
文献概要
タンパク質リシン残基のマロニル化は,2011年に初めてその存在が報告された。同年,哺乳類サーチュインホモログであるSIRT5が脱マロニル化活性を有することも明らかとなった。その生物学的意義に関しては未解明の点が多いが,ヒストン修飾を介したエピジネティック制御の一部に関与していること,多くの糖・脂質代謝素がマロニル化修飾を受け,その活性調節に関与していることなどが報告されている。ヒトの疾患との直接的な関係についてはいまだ報告されていないが,糖尿病モデルマウスでの検討から糖代謝異常との関連が示唆されている。
参考文献
. 334:806-809, 2011
. 288:29036-29045, 2013
. 59:321-332, 2015
. 8:7671, 2018
. 14:227-236, 2015
掲載誌情報