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文献詳細

雑誌文献

生体の科学69巻6号

2018年12月発行

文献概要

解説

Human Immunology─Mouse Immunologyと等しく重要な時代の到来

著者: 上野英樹1

所属機関: 1

ページ範囲:P.609 - P.614

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 免疫学の飛躍的な進歩に伴い,近年,免疫細胞由来の分子を標的とした新たな薬物が多く開発されている。しかし,最終的に薬品として認可されるのは臨床治験に至った候補のごく一部に限られている。マウスを使った疾患モデルが標的分子の選択や前臨床治験以前での評価系に多用されている一方,マウスとヒトの免疫系における違いが治験での高い不成功率に関与している可能性は否めない。
 本稿では,ヒトとマウスの免疫系の違いとそのエビデンスを紹介したのちに,ヒト免疫の実験系の疾患の治療標的分子の選択における優位性について解説したい。更にヒト免疫研究のこれからの展望,重要性について述べたい。

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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