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文献詳細

雑誌文献

生体の科学7巻2号

1955年10月発行

論述

界面活性剤の藥理

著者: 中沢与四郞1

所属機関: 1長崎大学医学部藥理学教室

ページ範囲:P.78 - P.87

文献概要

 界面活性剤(以下界活剤と記す)とはこれを水にとかした場合微量にて溶液の表面張力を著しく低下する物質のことを謂い,工業的には繊維製品の染色・洗滌,油脂の乳化,浮游選鉱等にひろく応用されているものである。殊に近年アメリカに於て石油を原料として多種多様の界活剤の合成工業が飛躍的に進展して以来,その応用は一層広汎なものとなりつゝある。
 特にその医学的応用についてみると,古くはクレゾール石鹸液や肝油乳剤等に乳化剤として使用されたに過ぎないが,近年新合成界活剤の医藥又は食品の乳化剤としての応用は急速に増大しており,又逆性石鹸の如く消毒藥として或はTween80の如く結核菌発育促進剤1)として特異な声価を得ておるものもあり,その応用部門の発展が期待されている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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