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文献詳細

雑誌文献

生体の科学7巻8号

1956年10月発行

文献概要

報告

顕微分光測光法によるコイの錐体視物質の研究

著者: 藤本克己1 花岡利昌2

所属機関: 1大阪学芸大学生物学教室 2奈良女子大学保健学教室

ページ範囲:P.408 - P.411

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 1.緒言
 網膜の視細胞外節中に存在する感光物質としては,桿体外節のRhodopsin及びPorphyropsinが詳細に研究され,その分光化学的性質も明らかにされている。一方錐体物質については,von Stüdnitz13),14),細谷・沖田・河久根8)以来種々の動物について研究が行われ,近くはWald15)17),Dartnall4)5)9)細谷・木村9)等の新らしい結果も発表されているが,錐体視物質として提唱されているもののλmaxは,近縁種の動物についても必らずしも一致していない。
 従来この種の研究には,全網膜或いは比重分別法によつて集めた桿体又は錐体外節から,digitonin等で抽出した視物質溶液について分光吸収を測定する方法がとられている。従つて桿体の場合は別として,少くも錐体については,個々の外節に如何なる視物質が含まれているかを明らかにすることは出来ない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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