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文献詳細

雑誌文献

生体の科学7巻9号

1956年12月発行

研究室から

私たちの研究室—名古屋大学理学部物理教室高分子研究室

著者: 朝倉

ページ範囲:P.454 - P.454

文献概要

 私たちは素粒子論で名高い坂田先生達と同じ教室に籍をおいています。物理しか教わらなかつた物理出ばかりの集りです。1昨年末以来皆で寄つてたかつてactinをいぢりまわしています。生れつき生きものが好きだつた訳ではないようです。
 私達の研究室は47年に大沢さん(助教授)を中心に生れました。半講座で教授がいません。現在大沢,大井,今井,堀田,朝倉と名を連ねています。研究室や名前のように且つて合成高分子の溶液を扱つて来ました。その時代の最高作品は大沢,今井による高分子電解質の理論でしよう。私共には色々なものが高分子電解質に見える習性があります。これは人によりπ-電子にみえたりMichaelis流に映つたりするのと一緒です。実験面ではぱつとした結果が出ていません。現在動いている流動複屈折の装置は岡島さん(昨年医学部に転出)の作です。高分子相手の測定技術を超音波をやつていた大井さん等に蓄められています。このような下地の上に筋肉蛋白質の仕事が始められました。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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