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特集 免疫系を介したシステム連関:恒常性の維持と破綻 Ⅰ.免疫と概日リズム
体内時計と脂質代謝
著者: 久保允人12
所属機関: 1東京理科大学生命医科学研究所分子病態学部門 2理化学研究所統合生命医科学研究センターサイトカイン制御研究チーム
ページ範囲:P.81 - P.86
文献購入ページに移動代謝およびエネルギー恒常性を考えるうえで腸内細菌叢は,哺乳類の体組成に大きく影響を与える環境要因である。その良い例として,無菌状態で飼育されるマウスの体脂肪は,SPF(specific pathogen free)環境下で飼育されているマウスに比べて減少傾向にあることが挙げられる2)。これは,食事から脂肪組織にエネルギーの貯蔵をする際,腸内細菌叢がエネルギーの収集を促進するためである3)。しかしながら,微生物の宿主代謝経路の調節がエネルギー貯蔵と体組成にどのように影響を与えるかについてはあまり理解されていない。最近筆者らは,微生物叢が転写因子NFIL-3を介して体組成を調節することを発見した。
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