文献詳細
文献概要
特集 免疫チェックポイント分子による生体機能制御 Ⅱ.免疫チェックポイント分子とがん
細胞間シグナルCD47-SIRPα系を標的としたがん免疫療法
著者: 村田陽二1 齊藤泰之1 的崎尚1
所属機関: 1神戸大学大学院医学研究科生化学・分子生物学講座シグナル統合学分野
ページ範囲:P.211 - P.217
文献購入ページに移動最近,自然免疫細胞であるマクロファージや樹状細胞に高度に発現する膜タンパク質SIRPαとがん細胞を含め組織普遍的な発現を示す膜タンパク質CD47とで形成される細胞間シグナルCD47-SIRPα系が,免疫チェックポイントとして機能し,がん細胞の生体内からの排除を抑制的に制御することが明らかとなってきた。また,このシグナル系を標的とした薬剤の有効性が前臨床研究や臨床試験において示されつつある。本稿では,この細胞間シグナルCD47-SIRPα系とこのシグナル系を標的としたがん免疫療法について概説する。
参考文献
掲載誌情報