icon fsr

文献詳細

雑誌文献

生体の科学70巻3号

2019年06月発行

文献概要

解説

ライフサイエンス指向のホタル発光進化研究—高感度in vivo生物発光イメージング技術AkaBLI

著者: 岩野智1 牧昌次郎2 宮脇敦史1

所属機関: 1理化学研究所脳神経科学研究センター細胞機能探索技術研究チーム 2電気通信大学大学院情報理工学研究科脳・医工学研究センター

ページ範囲:P.244 - P.251

文献購入ページに移動
 In vivo生物発光イメージング技術は動物個体で起こる生命現象を非侵襲に可視化する技術である。発光酵素を発現する細胞の体内分布を,発光基質の全身性投与により生じる発光シグナルを高感度カメラを用いて画像化するというしくみである。同一個体で非侵襲に繰り返し観察できることから,例えばマウスなどにおいてがん細胞の増殖や転移の解析に盛んに利用されている。
 今回,筆者らはin vivo生物発光イメージングの検出感度を飛躍的に改善するAkaBLIを開発した1)。AkaBLIはホタル生物発光反応をもとにin vivo生物発光イメージングの革新を指向して,発光基質と発光酵素を共に進化させることで完成した。本稿では,生物発光の応用において発光基質と発光酵素が共に重要であることを記しつつ,AkaBLIを使ったin vivo生物発光イメージングの威力を解説したい。

参考文献

. 359:935-939, 2018
. 45:6048-6077, 2016
. 27:234-241, 2012
. 12:1-13, 2013
. 35:2275-2285, 2008
. 19:316-317, 2001
. 69:3847-3856, 2013
. 7:11856, 2016
. 6:36588, 2016
. 7:11705, 2016
. 18:18, 2017
. 18:1518-1529, 2015
13)Resonance Bio:Bioluminescence imaging. https://www.youtube.com/watch ? v=yib8EgNrymk
. 7:1848-1857, 2012
. 115:12728-12732, 2018

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?