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文献詳細

雑誌文献

生体の科学70巻5号

2019年10月発行

文献概要

増大特集 現代医学・生物学の先駆者たち Ⅱ.生化学・遺伝学

木村資生(1924-1994)—分子進化の中立説

著者: 五條堀孝12

所属機関: 1アブドラ国王科学技術大学 2情報・システム研究機構国立遺伝学研究所

ページ範囲:P.396 - P.397

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 木村資生博士は,集団遺伝学の理論的な研究を発展させ,今日の分子進化やゲノム進化の理論的な基礎と枠組みを完成させた。特に,1968年に発表した「分子進化の中立説」の基本となる論文は,非ダーウィン的進化論の提案として大きな論争を巻き起こした。その後,遺伝子やゲノムの情報蓄積と共に,論争決着とはいかないまでもその大枠は理解されて,ダーウィンメダルを受賞した。その集団遺伝学や分子進化への貢献は偉大で,その功績は国際的に高く評価されている。

参考文献

. 217:624-626, 1968
. 49:725-738, 1964
3)Crow JF, Kimura M:An Introduction to Population Genetics Theory, Harper and Row, New York, 1970
. 11:247-269, 1968
. 61:763-771, 1969
6)Kimura M:The neutral theory of molecular evolution, Cambridge University Press, Cambridge, 1983

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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