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特集 科学と芸術の接点
特集「科学と芸術の接点」によせて
著者: 栗原裕基1
所属機関: 1東京大学大学院医学系研究科代謝生理化学
ページ範囲:P.490 - P.490
文献購入ページに移動 「芸術はなぜ人の心を動かすのか」という問いを掲げ,東京藝術大学では学長プロジェクトとして,澤和樹学長を中心に「Arts Meet Science(AMS)プロジェクト」が推進されている。Scienceの立場からは谷口維紹博士,西川伸一博士が構想段階から参画し,筆者も運営会議の末席を汚している。これまでに,「芸術と科学に共通するバックグランドとは何か?」,「音楽と医学の学問的融合の発展を目指して」といったテーマの公開討論会が開催され,若手育成の場の提供などを通して,芸術と科学の融合による新たな価値の創造を目指した活動が進んでいる。こうした芸術と多様な学問領域との連携・融合への取り組みは,上智大学における音楽医科学研究センター(時限付のため残念ながら現在閉鎖)をはじめとして,東京大学における芸術創造連携研究機構の発足など,近年になって新たな気運が芽生え始めている。
その背景には,脳科学やAIなど新しい科学分野の発展により,芸術創造・鑑賞という人間の高次活動が,これまでよりも幅広い側面で科学研究の対象になってきたことが挙げられるが,根本はやはり,芸術が人間にとって本源的な表現活動であり,芸術をめぐる数々の問いが多くの人の関心を惹き付けて已まないことにあるのだろう。
その背景には,脳科学やAIなど新しい科学分野の発展により,芸術創造・鑑賞という人間の高次活動が,これまでよりも幅広い側面で科学研究の対象になってきたことが挙げられるが,根本はやはり,芸術が人間にとって本源的な表現活動であり,芸術をめぐる数々の問いが多くの人の関心を惹き付けて已まないことにあるのだろう。
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