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特集 睡眠の制御と機能
睡眠覚醒における神経ペプチドの役割
著者: 征矢晋吾1 櫻井武1
所属機関: 1筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構
ページ範囲:P.8 - P.12
文献購入ページに移動 睡眠覚醒の制御機構に関する研究は古くから行われているが,光遺伝学やイメージング技術など,近年の著しい研究ツールとリソースの発展に伴って新たな知見が次々と報告されている。最近では,特定の神経群をラベルし,発現遺伝子を網羅的に解析することでどのようなタイプのニューロン群が睡眠覚醒制御にかかわるのか,その詳細な情報が得られるようになってきた。そこで注目されるのが,睡眠覚醒を制御するニューロン群がどのような物質を伝達物質として用いているかということである。睡眠覚醒制御にはグルタミン酸やGABA,グリシンを含む古典的な神経伝達物質のほか,モノアミンやアセチルコリンなど生体アミンを神経伝達物質とするシステムや神経ペプチドも重要な役割を果たしている。本稿では,中枢神経系において発現する神経ペプチドに特に焦点を当て,睡眠覚醒制御におけるそれらの生理的役割について最新の研究成果をもとに解説する。
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