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文献詳細

雑誌文献

生体の科学71巻1号

2020年02月発行

文献概要

特集 睡眠の制御と機能

光遺伝学を用いた睡眠覚醒調節神経回路の動作原理解明

著者: 山中章弘1

所属機関: 1名古屋大学環境医学研究所神経系分野2

ページ範囲:P.13 - P.17

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 睡眠は脳自身が自らのために行っており,正常な脳機能を維持するために必須な生理現象である。現代のストレス社会では,5人に1人が何らかの睡眠にかかわる問題を抱えているとされており,睡眠不足が原因による経済損失は3.5兆円/年にものぼると推計されている。1日(24時間)のうち8時間眠るとすると,人生の1/3もの時間を睡眠に費やすことになる。にもかかわらず,この睡眠覚醒がどのように調節されているのかについてはいまだによくわかっていない。本稿では,神経ペプチド“オレキシン”を産生する視床下部のオレキシン神経に対して,光遺伝学などの特定神経活動操作を適用して明らかになってきた睡眠覚醒調節神経回路の動作原理について解説する。

参考文献

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. 98:437-451, 1999
. 92:573-585, 1998

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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