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特集 睡眠の制御と機能
REM睡眠行動異常症とパーキンソン病
著者: 西川典子1
所属機関: 1国立精神・神経医療研究センター病院脳神経内科
ページ範囲:P.59 - P.62
文献購入ページに移動 パーキンソン病(Parkinson's disease;PD)はL-dopaをはじめとするドパミン補充療法により症状の緩和が可能であり,また生命予後も劇的に改善する。神経難病のなかでも,このように優れた対症療法を有する疾患はほかにない。一方,根治療法,疾患修飾薬はといえば,開発に難渋している現状がある。PDの病態は,αシヌクレインが凝集,伝播,蓄積することで神経細胞障害を招くと考えられており,疾患修飾薬の開発にはこのシヌクレインの制御が重要な鍵となる。
しかし,この疾患修飾薬の開発には大きな2つの問題点がある。1つは,PDの診断時に既に神経細胞死が中程度以上に進行していること。つまり,運動症状が出現した時点で,疾患進行抑制治療を開始するに,時既に遅しであることである。病態抑制治療の介入は,神経細胞がまだ十分に残存している運動症状出現前,PD発症前に実施されるべきである。誰がPDになるのかを予測して介入するために,発症前の病状把握と正確な発症前診断が必要である。
しかし,この疾患修飾薬の開発には大きな2つの問題点がある。1つは,PDの診断時に既に神経細胞死が中程度以上に進行していること。つまり,運動症状が出現した時点で,疾患進行抑制治療を開始するに,時既に遅しであることである。病態抑制治療の介入は,神経細胞がまだ十分に残存している運動症状出現前,PD発症前に実施されるべきである。誰がPDになるのかを予測して介入するために,発症前の病状把握と正確な発症前診断が必要である。
参考文献
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