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特集 ビッグデータ時代のゲノム医学 Ⅰ.ゲノム医学の進歩
エピゲノム解析
著者: 鈴木絢子1 鹿島幸恵1 関真秀1 鈴木穣1
所属機関: 1東京大学大学院新領域創成科学研究科メディカル情報生命専攻
ページ範囲:P.102 - P.107
文献購入ページに移動塩基配列によらずにクロマチン状態を規定する情報はエピゲノムと呼ばれ,遺伝子発現のコントロールに重要である。エピゲノム状態の違いによって,同じゲノム配列を有するにもかかわらず様々な種類の細胞が作り出されることとなる。ゲノム変異と同様にエピゲノムの異常も疾患の原因となり得る。正常および疾患組織のエピゲノム状態を網羅的に解析することによって,これまでゲノム配列の変化だけでは説明がつかなかった疾患に対して,その発症メカニズムの解明および治療標的の同定につながる可能性が示唆されている。本稿では,主にヒト細胞のエピゲノムに着目し,主なシークエンス解析技術,疾患とのかかわり,新規解析手法を概説する。
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