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文献詳細

雑誌文献

生体の科学71巻3号

2020年06月発行

文献概要

特集 スポーツ科学—2020オリンピック・パラリンピックによせて

サッカーキック動作のバイオメカニクスの神話と科学的事実

著者: 布目寛幸1

所属機関: 1福岡大学スポーツ科学部

ページ範囲:P.212 - P.215

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 足部(foot)によってボール(ball)をゴールに蹴り込むことによって得点する競技を文字通り“football”と呼び,その仲間を“football code”と称する。この仲間は意外に多く,サッカー,ラグビーなどお馴染みの競技もあれば,スクラムのないラグビーであるラグビー・リーグ,オーストラリアではトップスポーツであるオーストラリアン・フットボール,アイルランドで主に行われているゲーリック・フットボールなど一部地域ではメジャーだが,世界的な知名度には“?”がつくものもある。ちなみに,キックによる得点が極めて限られているアメリカン・フットボールもこの仲間となっている。
 数あるfootball codeのなかでサッカーが最もメジャーな競技であることに異論はないだろう。とりわけサッカーでは,他のfootball codeでは許されている手の使用が(GK以外は)厳しく制限されているため,ゲーム中に生じるほとんどのアクションはキックを介したものとなる。つまり,サッカーはキックへの依存度が最大限に高められたfootball codeであるということができる。本稿ではサッカーキック動作にまつわる“神話”と“科学的事実”についてバイオメカニクス的な観点からその真偽について考えてみたい。

参考文献

1)Roberts EM, Metcalf A:Mechanical analysis of kicking. In Wartenweiller J, Jokl E, Hebbelink M(eds.):Biomechanics I, pp315-319. Karger, Basel, 1968
2)Winter DA:Biomechanics and Motor Control of Human Movement, pp36-45. John Wiley & Sons, New York, 1990
. 7:157-159, 1974
. 88:785-789, 1999
. 24:11-22, 2006
. 19:839-844, 2001
. 41:889-897, 2009
. 17:477-493, 2018

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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