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文献詳細

雑誌文献

生体の科学71巻4号

2020年08月発行

文献概要

特集 細胞機能の構造生物学 Ⅰ.細胞骨格の構造生物学

アクチンの機能を構造から理解する

著者: 成田哲博1

所属機関: 1名古屋大学理学研究科

ページ範囲:P.304 - P.309

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 アクチンは真核生物のすべての細胞に存在し,非常に多くの重要な役割を果たしている。哺乳類には6つのアクチンが存在するが,そのうち量の多い骨格筋αアクチンと細胞質βアクチンについては,爬虫類,鳥類,哺乳類において1残基の変化もない。この1点をみても,アクチンというタンパク質がいかに重要かわかるであろう。筆者らはこのアクチンのダイナミクスを構造から理解するために,クライオ電子顕微鏡を中心に様々な手法で長年研究してきた。本稿では,このアクチンの性質が分子構造からどのように説明されるか,①アクチン線維構造が2本のストランドから成る意味,②アクチン分子内構造変化,の2つに沿って説明したい。

参考文献

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. 9:1860, 2018
. 431:3217-3228, 2019

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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