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文献詳細

雑誌文献

生体の科学71巻4号

2020年08月発行

文献概要

特集 細胞機能の構造生物学 Ⅲ.細胞分裂・核の構造細胞生物学

中心体の構造と細胞分裂

著者: 松橋恭平1 北川大樹1

所属機関: 1東京大学大学院薬学系研究科生理化学教室

ページ範囲:P.338 - P.342

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 中心体は,動物細胞と一部の下等植物の細胞内に存在する,進化的に保存された細胞小器官である。中心体は,微小管形成中心として機能し,分裂期には二極の紡錘体を形成して効率的な染色体分配を行う。また,微小管の形成を促進し細胞骨格として重要な微小管ネットワークを構築することで,細胞形態や移動のみならず,細胞内輸送にも大事な役割を果たしている。中心体の数や構造の異常は,小頭症をはじめとする神経発達疾患やがんといった様々な疾患との関連が報告されているため,中心体は多彩な生命現象に関与する多機能な細胞小器官であると考えられる。ここでは,その基礎となるべき中心体の複製や構造に関する研究を中心に,最新の知見も交えながら概説する。

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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